『 WHO'S NEXT 』　THE WHO

８月に開催されたロンドン五輪の閉会式で演奏して、健在をアピールしていた「THE WHO 」。ベストソングは「 MY GENERATION 」でしょうが、個人的にベストアルバムだと思うのは『 WHO'S NEXT 』（１９７１年作品、以下「本作」と記載）です。

シンプルなアルバムジャケットもカッコ良い！ジャケットにバンド名の記載はなく、塔（？）の↑にアルバムタイトルがあるだけです。

本作リリース時のメンバーは、ロジャー･ダルトリー(vo.)、ピート･タウンゼント(g.)、ジョン･エントウィッスル(b.)、キース･ムーン(ds.)。

ピートやキースがライブで楽器をメチャメチャに壊すというパフォーマンスも話題だった（個人的には楽器を壊したり燃やしたりする行為は嫌いです）このバンドで、一番のサウンドのキモだったのは個人的にはジョンのベースだと思います。

素晴らしいテクニックで色々なミュージシャンに影響を与え、彼だけライブで楽器を壊しませんでした。

１９７１年にリリースされた本作ですが、もちろんリアルタイムでは聴いていません(笑)。大学に入ってから、古いバンドが好きな友人に勧められた作品です。他の同バンドのアルバムも聴きましたが、本作がベストだと思いました。理由は「訳がわからないけどめっちゃパワフル」だったから(笑)です。

以下、全曲紹介です。

① BABA O'RILEY ･･･印象的なテクノ調のイントロから始まる、力強いロックナンバー。ギターソロ近辺の展開が良い。「若者は時間を無駄にしているだけ」という歌詞が、少し笑えます。

② BARGAIN ･･･アコースティックギターとヴァイオリン（？）のイントロから静な曲かな？、騒がしいロックが乱入してくる曲です。訳がわからないパワーに満ちたこの曲は、各楽器がバラバラな事をやっている様で一つにまとまっている不思議な曲です。

③ LOVE AIN'T FOR KEEPING ･･･アコースティックギターで始まり、少しブルースっぽい曲です。アコギのみのヴァージョンがあっても面白いかもしれません。

④ MY WIFE ･･･ミドルテンポのロック曲ですが、これはキースの曲ですね。少し出しゃばり過ぎじゃね？と思う位に叩きまくっています。

⑤ THE SONG IS OVER ･･･ピアノが美しいイントロから始まるパワーバラード曲です。ギターのピートも、途中でヴォーカルとして参加。パワフルなヴォーカルを披露してれます。もう聴きなれてしまいましたが、もう少しドラムを抑え気味にしてほしかったです(笑)。出しゃばり過ぎです(笑)。

⑥ GETING IN TUNE ･･･後半一発目は、やはり美しいピアノから始まるスローテンポのロックナンバーです。ジョンのベースが、もの凄く良い仕事をしています。

⑦ GOING MOBILE ･･･軽快なロックナンバーで、本作で唯一良い意味で気楽に(笑)聴ける曲です。

⑧ BEHIND BLUE EYES ･･･アコースティックギターで静かに始まり段々盛り上がる名曲は、私に本作を勧めてくれた友人のお気に入りの曲です。切ない歌詞も泣かせます。盛り上がるだけ盛り上がった曲が、最後にまた静かに終わる展開も素晴らしいです。この曲が本作のハイライトかもしれません。

⑨ WON'T GET FOOLED AGAIN ･･･テクノ調のイントロで始まる、８分以上ある長い曲なのですが･･･。あまりの素晴らしさに、長さを全く感じさせません。この曲のハイライトは、途中でキーボードになる場面から続くロジャーの魂のシャウトです。マジで鳥肌が立ちます。

↑はアルバムヴァージョンのyoutubeリンクで、↓はピートが大暴れしている(笑)ライブ・ヴァージョンです。どちらも長いので、時間がある時にご覧下さい。

今所持しているＣＤですが、ボーナストラックがかなり入っています。個人的にボーナストラックは不要だと思います。だって、しょせんボツ曲でしょ？ボツ曲なんかを入れて、わざわざアルバムの雰囲気を壊すのってどうかなぁ？と思います。