今日のスケッチ。
オランダ、マルケン。
忙しいと絵がいつもより雑になる。
芸術などで特別の才能を発揮する人は、私生活でも変わった人が多くて、いわゆる困ったちゃんが多いように思う。
石川啄木のワガママ、自分勝手ぶりは限度を越えている。
岡本太郎さんもかなりの変人だったが、人に迷惑をかける人ではなかった。
変人では、太郎さんの母親、岡本かの子が、はるかに変わっていた。
天真爛漫で常に若いイケメンの男を愛人にしていたし、それを黙認するどころか、かの子の愛人を一緒に住まわせていた夫の岡本一平も変わっている。
川端康成の寡黙は関係者のあいだでは有名だった。
寡黙だけでなく、独特のギョロ眼で相手の顔をみつめ続ける、ただし相手が美人の場合だが。
加賀まりこが川端康成と朝食デートをした。
川端は何も食べず、加賀まりこが食べるところを見ているだけ、
加賀まりこが座るとき、スカートが少しまくれた、
川端はもう少しスカートを上げてと頼んだそうだ。
朝の光の中で女優を、眺めるだけの不思議なデートだったそうだ。
谷崎潤一郎の足フェチも、限度を越えていた。
寺山修司には、覗きの性癖。
これは石原慎太郎の証言がある。
永井荷風先生の偏屈ぶりは、大勢の編集者や新聞記者を泣かせた。
荷風先生は、ストリップ小屋の楽屋に日参し、彼女たちが着替えるのを見ていた。
気にいった子を喫茶店に連れて行ってはお汁粉などを奢っていた。
文豪の美しい文章を読むと、書いた人も素晴らしい人格者だろうと勝手に想像してしまう。
啄木の
人が皆 我より偉く見える日よ
花を買いきて
妻と親しむ、
愛妻家だと思ってしまうが、啄木の日記を読むと、女房に花を買ってあげるような人間ではないことがわかる。
女房が稼いだ金を取りあげて、高価な花を買って、好きな芸者の所に行くような男である。
特に文士とか詩人には、お近づきになりたくない人が多い。
もし、私がよく行く居酒屋に現われたら、安心して話ができるだろうと思う文士。
みなかみ紀行の歌人若山牧水。
あの人の紀行文を読むと、穏やかな性格で、酔い方が私と似ているきがする。
白玉の歯のしみとおる秋の夜の
酒は静かに飲むべかりけり