
Barbaresco RISERVA 2005
生産者:Terre del Barolo
生産地域:イタリア/ピエモンテ州
葡萄品種:ネッビオーロ100%(ネイヴ、トレイゾ、アルバ、サン ロッコ セノ デルヴィオの葡萄を使用)
等級:D.O.C.G
熟成:4年以上(内30ヶ月間を大樽)
テイスト:フルボディ
《テイスティング 参考》
さすが2005年というべきか、エッジもやや茶色がかってきていて、熟成を感じます。
開戦直後から、風味豊かですみれのような香り、樽香がいい感じです。フルボディーというよりも、ミディアムボディー。飲みやすく、おいしいワインです。(2013)
《テッレ・デル・バローロについて》
バローロの中心となる町のひとつ、カスティリオーネ・ファレット(Castiglione Falletto)に本拠地を置くテッレ・デル・バローロは、1958年にこの地域の40の生産者によって設立された組合で、現在は約500のメンバーを擁しています。
《オーナー》 マッテオ ボスコ
《エノロゴ》 ダニエーレ ポンツォ 他4名(ヴェルタ、ロベルト、マテオ、コラード)
《葡萄畑》 バローロとその周辺 に820ha
《契約農家との関係》 それぞれの農家に農作業や収穫時期を指導。訪問したり、サンプルを持ち帰って調べたりする。指導教室も開催。100%買い取るが、量と質で価格を決める。
《葡萄栽培》’11年から全ての化学肥料を止めた。これまでも数ヶ所の畑ではオーガニックでしていた。除草剤は使わず、雑草を生やして、月に1度刈り、そのまま肥料とする。ひとつの畑に2~3種のクローンを植え、複雑さを出す。
《収穫》 手摘み。摘み取って2時間以内にワイナリーへ運ぶ。
《ワイン造り》 100%除梗。醗酵は12度からスタートし、24度までにコントロール(これまでより2~4度低い)。マロラクティック醗酵は、厳選された人工酵母により、クリーンな香りを出す。
バルベーラは、アルコール発酵とマロラクティック醗酵を同時に行って時間を短縮し、果実味を出す。室外の大きなステンレスタンクで10~25日かけておこなう。バルバレスコは、フランス産とスロヴェニアの木をミックスした古いタイプの樽を使用。バローロは、フランスの木のみのモダンタイプの樽を使用。
《ピエモンテとネッピオーロについて》
ピエモンテはイタリアの北西に位置する州で、北はアルプス山脈のスイス国境、西はフランスに接しています。アルピ マリッティメ(アルプス山脈最南端地区)とアッペンニーノ リーグレ(アペニン山脈の最北端地区)に囲まれたこの丘陵地帯は独特な気候と肥沃な土壌を持っています。
ここの気候には四季があり、夏は暑すぎず、冬は寒すぎずブドウの樹に適しています。また丘と谷が続くことからミクロクリマが発生し、毎年、様々な異なったワインが生まれ、全くおなじ特徴のワインは二度と生まれないといわれています。
特に独特な地形をもったランガ・ロエロ地区は世界で指折りの高品質ワインを生産することで有名です。この丘陵地帯はタナロ川で二つに分けられます。川の北側がロエロ地区、南側がランガ地区と呼ばれています。
昔海底であったランゲ丘陵地帯の土壌は約1600万年前に始ったパダナ海(現在は水が引き、パダナ平野と呼ばれている)の離水によって海面に上昇し始めました。土質は粘土質、石灰質がかったマール質、青みがかったマール質、凝灰岩、砂質、硫黄を含むチョーク質と非常に複雑です。
ネッビオーロ(Nebbiolo)は、今から約千年前の文献にも記されており、古くからピエモンテ地方で植えられていた品種で、バローロを造る高級品種として有名です。
ネッビオーロの名前の由来は色々とありますが皮の表面上にロウ粉が多く付き、それがネッビア(霧)のように見えるからだとも、ランゲの丘に霧の出るころに収穫が行われるからだとも言われています。
ピエモンテでは主力品種でこの州だけでもこの品種に対しての呼び名が多く、ガッティナーラやゲンメではスパンナと呼ばれ、カレーマだとピクトゥネルと呼ばれます。
ロンバルディアのヴァルテッリーナでは地名からもキアヴェンナスカと呼ばれますが、これは“ciu vinasca”からできた言葉でつまり、ワインへの変身に適しているという意味です。
ネッビオーロもここからさらに、ランピア、ミケ、ロゼの3種類に分かれますが、今ではランピアのみで他の2種はほとんど使われません。
イタリアを代表するブドウ品種ですがサルデニアを除き、北西部のみと限られた地域でだけ生産されます。
それはネッビオーロがどの地域でも栽培可能な品種ではなく、環境への適応が難しいからです。特に真っ白な石灰質を含む粘土状の土地を好みます。
ブドウは小粒で皮が厚く、これによりできるワインはタンニンが強く酸味がしっかりとしているので、長期熟成に向きます。