いかなる方法にせよ、ヒーリングによって治るということは、まだ霊界へ帰る時機が熟していないことを意味し、身体の苦痛を通して魂が成長する上で必要な体験が終わったことを意味します。
もとより、霊界入りするまでに体験しなければならないことは他にもあります。身体の苦しみのみが人間の体験の全てでないことは言うまでもありません。
治療家が患者の痛みを取り除いたり和らげたりすることが許されるのは、その体験を通して患者の魂に真の自我に目覚めるチャンスを与えてあげることが出来るからです。
病気を治すということは確かに偉大な仕事ですが、もっと偉大な仕事として、患者の魂に生命の実感を覚えさせることが出来るのです。その仕事に比べれば、身体が癒えた時に覚える喜びは大して重要ではありません。
物的身体に宿っている皆さんは今生きている地上生活のことだけを考えます。それに引きかえて、地上を去った私たちは、地上生活を無限に続く生活の中のわずかな一時期として捉えます。 皆さんがとかく物を見るその焦点を間違えるのはそのためです。
シルバーバーチは語る より
ヒーリングを行う上で気を付けなければならないのは病気治しに焦点を当て過ぎることでしょう。
最も大切なのは、その方の魂の琴線に触れ、絶望から希望へのスイッチを入れ、内なる光への目覚めを促すことです。
病気が治ってもその人が何も変わらなければ治療は失敗だとシルバーバーチは言っています。
裏を返せばヒーラーと関わることでその人の人生観が変わり、真理に沿った生き方をされるようになってもらえれば治療は成功と言えるのです。