皆様こんにちは、もちづき内科クリニック(腸美活通信)編集部です。

 

 

 

6月に入り、元号が令和になってからも1か月が経ちましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

 

4月から新しい環境になり、適応できずに物事への興味を失って無気力な状態になってしまったり、あるいは早く適応しようと頑張りすぎて逆に無気力になってしまったり、といった症状が連休明けの5月あたりから出始める、という五月病は有名ですが、

この五月病と同様の症状が6月、主に社会人に増えていることから、往々にして六月病が注目されるようになりました。

 

五月病・六月病は精神的な症状だけでなく、食欲不振や、めまい、動悸など、体の不調を訴える人も多く、新しい環境の変化についていけない焦りやストレスが身体の不調となって出てくるものです。

 

これだけ聞くと、五月病・六月病といった精神の病は脳や感情の問題かと思われるかもしれませんが、実は精神の安定にも腸内環境が関わっているのです。

 

 

 

 

 

 

腸は脳と同じようにたくさんの神経細胞を持つこと、また、脳からの指令がなくても独立して動くことができることなどから「第二の脳」と呼ばれています。

腸と脳は迷走神経を通して繋がっており、切っても切れない関係にあります。

 

ちなみに、この迷走神経はヒトの感情や気分の変化に大きく変化をもたらすといわれています。

たとえば、緊張してストレスがかかるとお腹が痛くなったり、便秘になってイライラしたりするのはこのためです。

 

 

他にも、腸内細菌は幸せホルモンとも呼ばれる神経伝達物質「セロトニン」を分泌することも有名です。

ヒトが幸せを感じるとき、脳ではこのセロトニンなどの神経伝達物質が働いているといわれています。

逆にこれらの物質が著しく減少すると不安感が高まったり、やる気が出なくなったりするそうです。

このセロトニン、生体で活動する量のほとんどが腸で産生されると言われています。

 

 

 

 

 

 

 

セロトニンは必須アミノ酸の一つであるトリプトファンを材料にして産生されます。

このトリプトファン、必須アミノ酸の一つではありますが、豆腐や味噌などの大豆製品、チーズやヨーグルトなどの乳製品に多く含まれています。合成の際、炭水化物やビタミンB6なども必要となりますが、偏食でもしない限りはこれらが不足することはないと言われています。

 

 

 

問題なのはそれを産生する腸内細菌が不足していることです。

腸内細菌を増やすためには、腸内細菌が生育しやすい環境を作ってあげることが大切です。

善玉菌といわれるビフィズス菌や乳酸菌をサプリメントやヨーグルトなどで摂取し、これらの菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を摂取するのもひとつの対策です。

 

 

 

 

腸内細菌の改善、食物繊維の詳しいお話については、腸美活通信の過去ログも見てみてくださいね。

 

腸美活通信4月号 腸内環境改善2

 

腸美活通信5月号(2)食物繊維って何?

 

 

 

 

 

 

 

 

他にも、太陽の光を浴びる、ウォーキングなどの適度な運動を行う、しっかり睡眠をとる、リラックスして会話をする、などでもセロトニンの分泌が促進されるようです。

 

 

セロトニンは精神の安定や睡眠にもかかわっているため、これらの対策は他の精神障害や睡眠障害にも効果が期待できるそうですよ。

できるところから少しずつ、これらの生活習慣を取り入れて、すがすがしい気持ちで新生活も乗り切っていきたいですね。

 

 

 

 

 

 

 

もちづき内科クリニック

東京都品川区戸越4-8-12

TEL:03-6426-2711

※土日も診療

※最寄り駅

東急大井町線「戸越公園」駅からから徒歩約3、

都営浅草線「戸越」駅から徒歩約9分

東急池上線「荏原中延駅」から徒歩約12分