モナ「私はそこらへんにいる猫とは違う。この祠に眠る猫の神様なのだからな!」
自信満々気な顔をする、通称「モナ様」
由依「は……?はぁぁぁー⁉︎猫が喋ったー⁉︎」
モナ「おい…驚き過ぎだろ…」
由依「えっ⁉︎ちょっと待って猫が喋るってことあるの⁉︎」
モナ「だから、私はそこら辺にいる猫とは…」
由依「いやいや…これは多分夢だ。こんなの現実じゃありえない…うん。きっとそうだ!」
モナ「あー…だめだこりゃ…」
パニクる由依に困り果てるモナ
モナ「はぁ…てか、人間。お供え物に煮干しって何考えてんだよ!」
由依「へっ⁉︎…やっぱり煮干しじゃダメだったか〜笑」
由依の頭の中ではこれは夢なんだと整理をつけたらしい。
なので、いつもの由依に戻った…みたい笑
モナ「…………美味しかったニァ〜!///」
由依「…え?」
モナ「久しぶりに煮干しを食べたニャ!」
急に猫語になるモナ
やはり神様とはいえど中身は猫らしい。
モナ「もっとニャいのか?煮干し!」
由依「あるけど…」
モナ「くれっ!!///」
由依「わ、わかったよ!」
由依は持っている煮干しを全てモナにあげた
美味しそうに食べるモナをしゃがみながら見続けた由依
モグモグ…
モナ「んで…願いは理佐って人間と恋仲になりたいってことだったか?」
食べながら話を続けるモナ
由依「へ⁉︎///か、叶えてくれるの⁉︎」
モナ「叶えるも何もお前が願ったんだろ?」
由依「そ、そうだけど…そんな簡単に叶えられるの?」
モナ「まぁ〜な?」
由依「本当に⁉︎」
夢でも嬉しい…!!
モナ「けど私は魔法みたいな力は使えない。てか使いたくない。」
由依「はぁ⁉︎じゃどうするの⁉︎」
モナ「私は手助けするだけ。願いを叶えるのは人間、お前だぞ?」
由依「…そんな…」
ガッカリする由依
てっきりパパッと叶えてくれるものだと思っていたから。
モナ「では早速行くぞ!人間!」
由依「あっちょっと!私の名前、由依だから!って…」
颯爽と走る猫に置いていかれる由依だった
由依「ちょっと置いてかないでよ!」
モナ「……」
急に立ち止まるモナ
由依「えっ?なに?」
モナ「その…理佐ってやつはどこにいるんだ?」
ドテッ⁉︎
由依「って…知らずに走ってたのね…」
モナ「いや、久しぶりの願い事だから嬉しくて///体が勝手に動いてた笑」
由依「それって猫的な本能なの…?」
モナ「う、うるさい!早く奴の所に案内しろ!」
由依「はいはい…」
由依はモナを持ち上げ理佐の所に向かった。
今の時間ならたぶん屋上にいる
そう思うのも同じクラスの女子が理佐先輩に放課後、屋上で告白すると聞いていたから。
屋上に向かう途中の階段でその女子とすれ違った
顔を見る限りたぶん、告白失敗だな…
由依は屋上の扉をゆっくりと開けた。
ガチャ…
由依とモナはその扉の隙間から理佐の姿を見ていた
モナ「ほぉ〜アイツだな。よし、私が様子を見てこよう!」
由依「えっ⁉︎ちょっと!」
由依の腕から飛び出し理佐のもとへと走り出したモナだった。