バブソンMBAのベンチャー日記 -91ページ目

Creative Class Performance

クリエイティブクラスのプレゼンにて、ムーブメントチームが行ったパフォーマンス(の一部)です。
友人が撮っていたのを頂きました。


ここがビジネススクールとは、とても思えませんね・・・目

授業の雰囲気

バブソン大学での授業は、こんな感じです。

Amazing Walmart!

今週に入ってから、ウォルマートのケースを3回の授業に分けて取り扱いました。


MBAコースにて、ウォルマートのケースを扱わないビジネススクールはないそうです。それくらい、ウォルマートの成長の軌跡は、示唆深いということなのでしょう。


個人的には、日本のセブンイレブンと重なる点が多々あり、小売業の戦略を考えるという点でとても参考になりましたので、ここにメモしておきたいと思います。


1回目は、ウォルマートが生み出してきたValue(価値)の分析です。言い換えると、どのような価値訴求で消費者を振り向かせるかという基本戦略の確認をしました。
大きく分けて、
・常に低価格(Every day low price)
・行けば、ほしい商品がある(消費者の選好に基づき、商品の開廃と配置)
・家から遠くない場所にある(田舎町への出店)
・適度なサービス(購買は消費者任せ。返品自由)
の4つになります。

この中で、ポイントはなんといっても「常に低価格」でしょう。


ウォルマートの「常に低価格」へのこだわりは筋金入りです。各店は常に競合店をベンチマークしており、ウォルマートの方が安いを常に実現するため、店長だけでなく、本社マネジャー、役員クラスも平日店舗周りを続けます。


価格攻勢が強い競合店が近くにあると、ぎりぎりのところまで価格を下げ、わずかながらのより安いを実現します。一方で、周りに競合がいなければ、価格は無理に下げず、しっかりとマージン(利益)を稼ぎます。


常に低価格であることを「自明」とすることで、消費者に躊躇なくウォルマートを選んでもらえるようメッセージを出しているわけです。
(アメリカは車社会で、日本と違って、スーパーの”はしご”は基本的にしないというのが、この戦略の前提としてあると理解しています。)



2回目は、ポーターのValue Chainを用いて、ウォルマートの価値創造の仕組みと財務状況を分析しました。

ウォルマートの財務諸表(1993年)をみると、
・売上総利益率:25% (業界平均は27%)
・販売管理費率:18% (業界平均は25%)
・営業利益率:7.5%  (業界平均は4%)
となっています。

競合よりも売値を下げているため、必然的に粗利率は低くなります。
その一方で、販管費を徹底的に下げることで、業界平均を大きく超える営業利益率を実現しています。


日本において、小売業が営業利益5%以上確保するというのは、なかなかできるものではありません。さらに驚くべきは、ウォルマートのROEは軽く20%を超えています。


コストリーダーシップ戦略をとりつつ、競合以上の最終利益を獲得するという稀有な事例でもあるんですね。


そして、この背景には、
・本部で集中購買
・ドミナント出店
・自前の物流センター
・店舗はリース
・パートタイムの利用
などを行い、0.何%の世界で、コスト削減を狙っています。


ただし、唯一他社よりも積極投資したのは、IT。情報システムは積極的に活用することで、競合よりも優位なサービスをいち早く築き、最終的にはコスト削減につなげることを基本にしていました。


3回目は、マーケティングの視点から、ウォルマートの成長戦略を分析。

ウォルマートは、1983年には売上高4,600億円でしたが、25年後の2008年には世界で売上高40兆円の企業体に成長しています。


最初に読まされたケースは、83年から93年までを描いているのですが、実は93年の時点で会社幹部は、自社が業界No1になり、この先どのように成長を続けばよいのかという課題にぶつかっていることが記されています。


しかし、その後も成長を絶えず続けることができたわけです。何故か。


1つは、海外進出。ヨーロッパ、ラテンアメリカ、アジアへと積極的に展開していきました。基本は、現地小売会社の買収か、提携により、ローカル企業と組んで出店するというスタイルです。日本では、ダメダメでしたが、他国では比較的順調にいったようです。


もう1つは、業態の拡大。ディスカウントストアから、スーパーセンター、卸、ネットなどチャネルを拡大していきました。2000年からは、ディスカウントストアのウォルマートの出店数は減少(退店)させ、スーパーセンターの出店に力点を入れたようです。大きな戦略転換の意思決定がなされていたのですね。
※スーパーセンター:理髪店や靴屋などテナントをいれた、超大型店。


さらにもう1つ加えると、新規事業の開発です。2005年のケースでは、旅行代理店、花屋、DVDレンタル、金融への参入を行ったことに触れられています。



振り返ってみると、理にかなった、成長戦略の王道を走ってきたかのようです。



参考までに、ウォルマートの成長の歴史を可視化したWEBがあり、とても面白いです。彼らがとってきた立地戦略が一目で分かります。
http://projects.flowingdata.com/walmart/