前の記事で書いたようなドーパミンのことを学んだとき、思ったのは
「今まで、やりたいことが見つからないような気がしていたのは
単にドーパミン不足だっただけかも」ということです。
やりたいと思ってやり始めても、なんだか楽しくない。
これはやりたいことではなかったのかな?なんて、いちいち疑ったり
「生まれてきた使命」みたいなことを探そうとしたり。
(「やりたい!」がないから、神様にやるべきことを決めてほしかった)
でも、「やりたいこと」って悩むようなことじゃなく
本来は、ちゃんとドーパミンが出ていたら、内側から湧いてくるはずのことが
ドーパミンが不足していたから、「好き」「快」と感じられなかった
何かを「欲しい」「やりたい」と感じることができなかっただけだったんだろうと思います。
(文句言いたい、復讐したい、眠りたい、休みたい、というような、ネガティブなことがやりたいことだったかも。「快」「報酬」が欲しいというよりも、敵や危険から逃げたい、ほっとしたい欲求)
逆に言えば、ドーパミンが常に十分な量が体内をめぐっている状態なら
よほど嫌いだとか、合わないことでなければ
何をしても、意欲的に取り組めるということでしょうね。
ドーパミンが枯渇していたら、目の前にどんなごちそうがあっても、
「食べたい」と思えない、魅力的に感じられないのだから、
そんなときには、何を見ても、何をやっても「好きじゃない」と感じて当たり前。
トラウマのせいで、過去の辛い記憶や感情がよみがえり続けていたし
「いい人」をやってたから、付け込まれて搾取されるような辛い環境だったし
そりゃあ、ドーパミンなんて出る暇がないですね。
さらに、睡眠障害が続いてたら、ドーパミンが回復する暇もない。
そんな状態の毎日で、「やりたいことを探す」ってこと自体が無理だった。
誰かに遠慮したり、罪悪感で抑えているわけではなく
自分には価値がないから、やりたいことを禁じていたのでもなく
ドーパミンが出ていなかっただけ。
(そういう「思い込み」だけから来ていることなら、「やりたいことをやっていいのだ」と頭で気づけば、やる気が出てくるはず。複雑性PTSDの「症状」として出ている罪悪感、無価値感だと、トラウマが解消しない限りは消えない)
で、先日紹介した動画の発信者であるアンドリュー・ヒューバーマン博士は
神経学者だけどトラウマの専門家ではないので
語られていることは、「普通の人」向けのことなんだろうと思っています。
(トラウマがあるとかないとか考慮しないで、一般論として仕組みを話しているだけ)
発達性トラウマのせいで、毎日疲れ切って眠れなくて、抑うつ状態のような人が
ドーパミンを出すためにと言って、ハードワークとか冷水浴とか
たぶん、しない方がいいと思うのです。(てか、疲れすぎてできないよね)
「ワクワク」以前に、「安心感」のほうが大切。
まずは、安心、リラックス、ほっとする、しっかり睡眠をとる。
そういう事ができない人(うつっぽい人)は、ドーパミンのベースラインが低い、
つまり、「ワクワクする力」がないので
「ワクワクすることをしよう」なんて言われたら、ドーパミンがドバっと出る
刺激の強い物質や行為に依存してしまうのではないでしょうか。
よく、「不安からの行動はだめ、ワクワクで行動せよ」とか言われてて
私もそれを聞いて、以前は「ワクワク」「やりたいこと」を求めていたり
「これは不安からの行動ではないのか?」とか悩んだりしたけど
そもそも、不安しか感じられない、交感神経優位になっている神経系で
ドーパミンもよくリリースされていない脳で、「ワクワクする力」がない人に
「不安から行動するな、ワクワクで行動せよ」というのは、
ムリゲーってことだったのかも。
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