井上"kuma"秀樹 著 『終わらない絆』 | JUN

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このブログでも、日常でも度々口にしていますが、僕がバンドを真剣にやるきっかけとなったのは、X、そしてhideさんへの憧れからです。

今日はそのX、とりわけhideさんについての話になります。


つい一週間程前、12月13日はhideさんの誕生日でした。
その2009年12月13日にこんな本が発売されました。


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井上"kuma"秀樹 著 『終わらない絆』




Xファンの方なら知っている人も多いかと思います。
まだXがインディーズで活動している頃から、Xのスタッフとして、そして後にhideさんのパーソナルスタッフとして、Xと共に青春を駆け抜けた人です。


3年程前になると思いますが、とあるライブ会場で初めてお会いし、非常に感激したのを今でもよく覚えております。
昔からkumaさんの存在も何をしていた人なのかも知っていましたから。
まさかお会いする事ができるなんて!と言った感じで、光栄の極みでした。

以後今に至るまで、もの凄く親しくさせて頂いております。



皆さんもご存知の通り、XJAPANは2008年の3月に東京ドームでの3DAYSのライブをもって復活を果たしました。
僕はその初日の「破壊の夜」の日にライブを観に行きました。
ライブ終演後にkumaさんとお会いする事ができ、ライブを観た感想やX、hideさんに対する気持ちまで一緒に話す事ができたんです。

その話の途中で
「JUN、今何してる時が一番楽しい?」
と聞かれ、
「音楽以外なら、絵を描いてる時が一番楽しいですね!」
と答えた事があったんです。

すると、
「じゃあさ、今度クマの絵を描いてよ?NERVEの顔となるクマの絵を描いてよ?」
と言われ、クマの絵を描く事になったんです。

そして何回も大阪と東京でデータのやりとりをしてクマの絵を完成させ、それで満足していたんですが、これをキッカケに話がドンドン膨らんでいく事になるとはその時は思いもよりませんでした。



今年の春頃kumaさんから電話があり、
「JUN、今度東京おいでよ?実はさ、レコーディングするんだよ!」
「そうなんですか!?kumaさん歌うんですか?」
「そうだよ!師匠(=hideさん)と作った曲を今できる最高の状態で完成させるんだよ。」
「そんな現場に僕なんかが行ってもいいんですか?」
「いいよいいよ!勉強になると思うし、おいでよ!」


そして向かった先のスタジオでレコーディングされていたのが、本に収録されている『JET SPARK』と『STARDUST STORY』の2曲でした。

プリプロの段階の曲を初めて聞かせてもらった時、本当にhideさんっぽいと思いました。
リフからリズムから、至るところにhideさん流のPOP感を感じる事ができて、凄く胸が熱くなって聞くだけで何か込み上げてくる物がありました。


「それでね、実は今度本を出す事になったんだけど、その表紙の絵をさ、JUN描いてくれない?師匠と俺の絵をさ、この前のクマの絵と同じテイストで描いてほしいんだよ。」

もうね、目玉が飛び出るぐらいビックリでした!

恐れ多いにも程があります。
X、hideさんを聞いて育った僕が、kumaさんと共にhideさん自身の絵を描く事になるなんて思ってもなかったですから。


kumaさんが僕に頼んできてくれて最高に嬉しかった反面、最初は戸惑いもありました。
僕なんかがこの絵を描いてしまっていいものか!?とか、言うなれば、僕にとって雲の上の存在の方々ですから、もしかして簡単に踏み入れてはいけない領域に足を突っ込んでしまってるんじゃないか?とか。
最早、趣味で絵を描いて自己満足してる範疇では済まなくなってきますからね。

悩んだ結果、kumaさんのお役に立てるなら描いてみますと返事をする訳ですが、描くからにはkumaさんは勿論、hideさんにも自信を持って見せれる、自分の中で傑作となる絵を描こうと思いました。

kumaさんからの要望、そして僕のhideさんに対するイメージを最大限掛け合わせたところで、尚且つhideさんのイメージを潰さない様な絵に仕上げようと思いました。

『JET SPARK』と『STARDUST STORY』の2曲のイメージを元にラフの絵を描き始め、出来上がってはFAXを送り、またkumaさんからの要望を聞いて反映させて…
というのを何回も繰り返して出来上がったのが本のハードカバーや表紙に使われてるイラストです。

僕なりのhideさんとkumaさんへの最高のリスペクトの気持ちと、出会わせてくれた縁に対しての感謝の気持ちを込めながら描きました。





先日出来上がった本を読みました。

この本には、本当に赤裸々にkumaさんの飾らない言葉で、Xと言うバンドとhideさんに対する思いが綴られています。
あの日から11年という歳月が経った今になって、改めてhideさんってこんな人だったんだなと新しい発見もあります。
ライブのステージや、ビデオ、DVDを見たり曲を聴くだけでは分からない様な微笑ましい話も沢山あります。

kumaさんが今尚師匠hideさんとの絆と愛を大切に抱き続け、hideさんの考えや姿勢を後の世代に伝えていこうとする熱い気持ちが伝わってきます。


そして、
『JET SPARK』と『STARDUST STORY』の2曲も、まるでhideさんの新曲を聞いてるんじゃ?と錯覚しそうになる程、リアルに魂が宿っています。




この本の制作に関われた事を誇りに思います。

kumaさん、僕にこんな場を与えて下さって本当にありがとうございます!
また何か面白い事しましょう!




出会いと縁に本当に感謝します。

JUN