「たまには本でも読むかいな」と、万葉集の入門書を。
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古代の歌人大伴旅人の、こんな歌が載ってます。
ますらおと 思える吾や 水茎の 水城の上に 涙拭はむ
「自分のことを、『ますらお』だと思っていたけど・・・こんなところで涙するとは」、そんな感じの意味でしょうか。
「ますらお」は、身も心も理想的な男のことです。
ふと・・・西郷隆盛の詠んだ詩が浮かびます。
幾歴辛酸志始堅 丈夫玉碎恥甎全 (抜粋)
「何度もつらい目にあって、初めて志はかたくなる。『丈夫』は、ダラダラ生きながらえるなど恥とする」、そんな意味です。
ここで「丈夫」とは、身も心も理想的な男のことです。
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かつての男は、「ますらお」「丈夫」ーーそれを目指して生きたのでしょう。
とすれば・・・いまこの時代、「身も心も理想的な男」を指す言葉とは?
少し、頭をひねってみましたが・・・「サムライ」「イケメン」「室伏」「漢」、どれも何やら違う気が。
もしかしたらそんな言葉、いまの日本に無かったでしょうか。
昔はあった言葉なのに・・・いつしか、捨ててしまったのでしょうか。
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理想の像がないならば、きっと理想に近づけないのに。
そんな話だったでしょうか。





