これでは時給アップの意味なし | 雨の日も風の日もそして晴れの日も! In アメリカ

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1998年、国際結婚を機に渡米。 アメリカの企業で企業管理者として勤続25年。本業と並行して、英会話コーチしています。バリキャリアラフィフ女の笑える日常生活をアメリカからお届けします!私の詳細についてはプロフから!

だれもが知る大手の企業なので、名前は伏せます。

 

最近この会社で時給を上げた、という話をニュースで見ました。

 

去年、コロナ中にハザードペイなんかも合わせて時給を上げ、そして今年に入ってまた時給をあげたとのこと。

 

今世間で言われている最低賃金15ドルよりももっと高い時給です。

 

コロナもだいぶ落ち着き、どこに行ってもNow Hiringという看板を目にするようになったアメリカ。

 

そしてこの会社も大々的にNow Hiringを掲げ、フルタイム、パートタイムどっちも募集というポストをいろんなところで見かけます。

 

私の知り合いもこの会社に応募し、フルタイムとして働き始めたのですが、始まって1週間たった後に、彼女と一緒に採用された他30人もみんな呼ばれてこう言われたそうです。

 

「ごめんなさい、もうアナタ達、フルタイムとしては必要ないです。でもパートタイムのポジションならあるから、そっちへ行きたい人はそっちに行けば職はそのまま続行してもいいですよ」

 

はぁ?

 

中には、時給のよさに惹かれて、今まで働いていたところを辞めてここに来たという人もいるというのに・・・

 

彼女は、だったら辞めますと言ってさっさと辞めたらしいですが、中にはそう簡単に次の職が見つかる前に辞められない人もいて、しょうがなくパートとして続行した人もいたらしいのですが、それでも週に20時間もらえず、健康保険などのベネフィットすらもらえないという。

 

この会社がたまたまそういうことをしているのか、それともこういうところが増えているのかわかりませんが、見た目の時給だけあげても、時間を減らしたり、ベネフィット対象外にしたりって、これじゃ本来の時給アップの意味ないじゃんって言う。。。

 

何そのからくり。

 

この話を聞いて、もうこの会社でお買い物するの止めようって気分になりました。

 

アメリカの最低賃金は未だに7ドル25セントで、これを15ドルにあげようって言われていますが、賛否両論いろいろあります。

 

確かに、7ドル25セントで家族を養えるか、と言われたら難しいでしょう。

 

15ドルでも楽ではないと思います。

 

なので、最低賃金を15ドルにあげようって言うのは理にかなった話だとは思いつつ、でも実際には低所得の人は州やガバメントから結構なサポートを受けている人も多く、時給こそ低く、収入は少ないかもしれないけど、それなりにのベネフィットを受けている人が私の周りにもたくさんいます。

 

私の知っている人の一人は、フードスタンプだけで月1000ドルもらっているとか。

 

いつも使いきれなくて、人に売ったり。

 

子供のデイケア代も、私は当時月1000ドル近く払っていたところを、州からのサポートを受けている人は100ドルでよかったり。

 

トーマスの歯の矯正も、私が払う自己負担は保険がカバーした後でも5千ドル超えるのに、州のサポートを受けている人は無料。(州によっても違うと思いますが)

 

ってかほんと、歯の保険に関しては、私らは毎月保険料払ってこれなのに、州のサポートを受けている人はそれすらも無料。。。

 

実際に私の働いている会社の社員の一人は、昇格、昇給を断っています。

 

理由は、稼ぎすぎると州からのサポートがもらえなくなるから。

 

もちろん、世の中こんな人ばかりではないんですが、フルタイムで長時間働いて他を全額自己負担するよりも、パートで働いて、あとは州からのサポートに頼ったほうが、よっぽどいいのかもしれません。

 

最低賃金上げるのと同時に、州とガバメントのサポートシステムも変えていく必要があるように思います。