ひとつ前のかどはさよならサヨナラ -34ページ目


雲に向かって石を投げる子供がいた

こういうものを表現したい
そんな衝撃
インパクト

描きたい、書きたい
その衝動じゃない

『こういうもの』なんだ

姪に
大きくなったら何になりたいかと聞くと
一生懸命悩んだ顔を見せる

難しく考えなくていいんだよ
好きなものとか
何でもいいんだ

僕はそんな顔が面白いと思いながらも
そんな風に彼女に話かけた

お父さんのお嫁さん
とか
お母さんとか
お花屋さん、そんな答えを想像しながら…

ひとしきり悩んだ顔を見せたあと
彼女はぱっと顔を明るくしたんだ

おっなりたいものの決まった?
僕は聞く


うん
あたし、ミカンになりたい

ぶったまげた

えっ
みかんになるの?

聞き返す僕に
疑いなく
あたしみかん好きだから、と笑い返す姪

まるで枝を目一杯広げる大樹のような美しさ

焦る

そこに誰かが居る
ものがそこに在るという尊厳

これは一体何だろう…

ただ、『在る』
というだけなのに。。。


追記:『橙・本編』はアメンバー記事になります

添付音楽
サザンオールスターズ-旅姿六人衆

 
トルコ桔梗の花が好きだ、というより思い出がある

もう随分昔の事になるけど、世話になっていた人のまだ女の子という言葉が似合う愛娘を、1日預かる事になった


花が好きと言っていたのでドライブがてらに
大きな園芸店に行き楽しんだ帰りだった

朝から行動して昼2時位に、有名な個人ハンバーガーショップで持ち帰りを選び
帰りの車の中で食べようかなんて話してたんだ

そんな帰り途中立ち寄った、ガススタでの出来事だった

ガススタで対応してくれた異国の男性が、車内でハンバーガーを食べている僕達に

いい匂いだなぁ
美味しいそうだ
と、笑いかけてきた。

僕はチラッとその男を見たけど
愛想笑いを返す訳でもなく、ほとんど無視をしたが連れていた女の子が

ねえねえ、おじさんもお腹すいたんだね
と僕に言った

それにも曖昧な返事しかしない僕に

女の子は
ねぇ、もうお昼過ぎてるのにお腹すいてるのかな

なんて顔を覗き込んだ

そうだね
と僕は適当に答える、
頭の中は、
このチーズバーガーは、もしかしたら世界でも有数の美味しさかもしれないなぁ
なんて考えていた

そんな僕に、女の子はとどめの一言を囁いた

買ってもらった
お花一本あげていい?

媚びるように僕を見る女の子の笑顔

僕は
一度言い出したらきかない彼女の性格を思い出し

ため息混じりに
うん、いいよ。。
なんて答えた

僕の答えを聞いた彼女は、嬉しそうに笑顔を僕から後部座席の花に移すと

窓を拭きに戻ってきた男性に
一輪のトルコ桔梗を差し出した

男性は最初びっくりした顔をしたが

くれるの?

と、驚いた表情のまま言った後でまんまるの笑顔になった
その笑顔には混じりけなんてない様に見えた

腹が減っていそうと思ったのに
どうして
花をあげようと思ったのか

僕は
さっきまで美味い美味いと思って食べていた
チーズバーガーを手にしながら
その光景を綺麗だと感じた

紫のトルコ桔梗には、そんな思い出がある

そんな彼女も今は一児の母だ

【歌はAI-I wanna know】


そいつは
僕が高校を卒業した後の道を誰よりも反対し
止めた

僕は聞く耳をもたなかったけど…

時々顔を合わせる機会があったが
『友達』の中では
一番会話しない友達になっていた

あいつがどこか疎ましくなっていたんだ

月日は流れて
僕はそんな『業界』から抜け出す時
本当に大変だった

精神的にも肉体的にも
限界だった

携帯が鳴る
次は誰に『けじめ』をつけなきゃいけないのかと
嫌気が差しながら
着信表示を見た

そいつだった
電話にでる僕

大丈夫か?

その言葉は今でも覚えている

あぁ。。。

それしか、言い返せなかった

そいつは僕に言った

腹へってないか?

僕はその返事をする事もなく
聞いたんだ

あきれてないのか…?
あれだけお前の言うこと無視してやって来たんだぞ

そいつは電話の向こうで
楽しく学生生活送っていたあの頃と変わらない雰囲気でいったんだ

信じ続けてきたから
嬉しいよ、と

信じ続けて。。。?
10年近くも

ポカーンとなると同時に電話を持つ手が小刻みに震え始めた

信じてる

そんな言葉を、『体裁』以外に使ってくる
同性が居てくれる事が嬉しかった


がんばるからよ。。。

僕は懇願するみたいに言ったんだ

そいつは、それを聞いて少し沈黙があった後言った

ちゃんと頑張ってるやつが報われなかったら、
ストーリーがオチねーじゃねーか(笑)

あの頃、俺達が突っ張ってた意味がなくなっちまう



添付音楽
BENNIE K - モノクローム
泣ける歌←って部分がいらねーな。。。