トルコ桔梗の花が好きだ、というより思い出がある
もう随分昔の事になるけど、世話になっていた人のまだ女の子という言葉が似合う愛娘を、1日預かる事になった
花が好きと言っていたのでドライブがてらに
大きな園芸店に行き楽しんだ帰りだった
朝から行動して昼2時位に、有名な個人ハンバーガーショップで持ち帰りを選び
帰りの車の中で食べようかなんて話してたんだ
そんな帰り途中立ち寄った、ガススタでの出来事だった
ガススタで対応してくれた異国の男性が、車内でハンバーガーを食べている僕達に
いい匂いだなぁ
美味しいそうだ
と、笑いかけてきた。
僕はチラッとその男を見たけど
愛想笑いを返す訳でもなく、ほとんど無視をしたが連れていた女の子が
ねえねえ、おじさんもお腹すいたんだね
と僕に言った
それにも曖昧な返事しかしない僕に
女の子は
ねぇ、もうお昼過ぎてるのにお腹すいてるのかな
なんて顔を覗き込んだ
そうだね
と僕は適当に答える、
頭の中は、
このチーズバーガーは、もしかしたら世界でも有数の美味しさかもしれないなぁ
なんて考えていた
そんな僕に、女の子はとどめの一言を囁いた
買ってもらった
お花一本あげていい?
媚びるように僕を見る女の子の笑顔
僕は
一度言い出したらきかない彼女の性格を思い出し
ため息混じりに
うん、いいよ。。
なんて答えた
僕の答えを聞いた彼女は、嬉しそうに笑顔を僕から後部座席の花に移すと
窓を拭きに戻ってきた男性に
一輪のトルコ桔梗を差し出した
男性は最初びっくりした顔をしたが
くれるの?
と、驚いた表情のまま言った後でまんまるの笑顔になった
その笑顔には混じりけなんてない様に見えた
腹が減っていそうと思ったのに
どうして
花をあげようと思ったのか
僕は
さっきまで美味い美味いと思って食べていた
チーズバーガーを手にしながら
その光景を綺麗だと感じた
紫のトルコ桔梗には、そんな思い出がある
そんな彼女も今は一児の母だ
【歌はAI-I wanna know】