ひとつ前のかどはさよならサヨナラ -3ページ目

情熱の詩人、バイロン



愛の詩人、シェリー


2人は同じ時代を生きた英国人だったと
なにかの本で読んだ事があったんだ

バイロンとシェリー
その2人が
英国を離れ、一緒に滞在した古いホテルが
スイスにあるという話を、先日
友達から聞いたんだ


……



星たちは
目覚めているだろう
月は今夜
もうほんのわずかで眠りについてしまうけれど…


シェリーの詩った
この一節は、
もしかしたらそのホテルで
スイスの夜空を見上げながら作ったものかもしれないなぁ…

勝手に想像してみたよ

目を閉じて
思いを馳せると
未だ見たことのないスイスの夜空が
浮かんでくるようだよ

森の香りと
頬をきる風
そして満天の星


ホテルのバルコニーに腰をかけている


シェリーとバイロンの姿

そこから少し離れた所に僕も腰をかけて
2人の詩に
耳を澄ます

夜が、ゆっくりと更けていくんだ…
サン・テグジュペリの

【星の王子さま】

このとても不思議な魅力を持った本が
僕は大好きで、
大人と呼ばれる図体になった今日でも
時々、ふと読み返したりするんだ


主人公の【ぼく】が
星の王子と出会うのはサハラ砂漠の真ん中

2人は
ちょっとずつ
少しずつ友達になっていくんだ


王子がもともと住んでいた小さな星の様子や
宇宙を旅する途中に出会った人たち…

孤独なうぬぼれ男や

厭世家の酒のみ

忙しそうな実業家や

気難しい地理学者

そんな話を聞く内に
主人公の【ぼく】は
すっかり王子の事が好きになってしまうんだ

物語の最後に
王子は毒蛇に噛まれて
地上から姿を消してしまう…
それを描写した
絵が最終ページに描かれているんだ

砂漠を表す2本の稜線と空に瞬くひとつの星


子供の落書きのような
この絵を見るたびに
僕は大人げなくも泣きたくなってしまうんだ

そして
いつかサハラ砂漠へ行って
王子が消えたその場所を探してみたいと

ぼんやり
考えてしまうんだんだけども…
ジム・モリスン
ってミュージシャンがいた

何の詞だったかは忘れてしまったけど
そこに

【tThe day's divinity,the day's angel.】

なんて、言葉があった

英語に堪能ではないから、おぼろけど
僕はこんな風に受け止めている


【その日の神性、その日の天使】


大笑いされる様な誤訳かも知れないけど
別にかまやしない

1人の人間の1日には
必ず1人
【その日の天使】
が、ついている
そう思うんだ

その天使は、日によって様々な容姿を持って現れるんだ

少女であったり
子供であったり
酔っ払いであったり
生まれてすぐの植物であったり
今日亡くなった犬であったり…


心・技・体
共に、絶好調の時には
これらの天使は、見えないようだけど

逆に
絶望的な気分に落ちている時には
この天使が1日に1人だけ
差し遣わされている事に、気付きやすいように思うんだ


暗い気持ちになって
冗談にでも
【今、自殺したら…】
なんて考えている時に
とんでもない知人から電話がかかってくる

或いは

ふと開いた画集か何かの一葉の絵によって
救われるような事が

…僕は
それが天使なんじゃないかと感じるんだ

夜更けの人気の失せたビル街を
その日
ほとんどよろけるように歩いていた

体調が悪い…
重い雲のようにやっかいな出来事

両親との悩み

明日の仕事

腐った泥のように
なっている、その時に
そいつは
聞こえてきたんだ

おにぃ~のパンツは
いいぃパンツぅー

すごいぞー
すごいぞー



何がすごいのか、考えてしまった自分に
笑ってしまったんだ

僕が出会った天使の中でも、なかなかイカすやつだった