理由などキカナイ | ひとつ前のかどはさよならサヨナラ



或る日

母さんが
笑うのを見た


僕がちょっとだけ
ふざけて見せたら

母さんは
小娘みたいに笑ったんだ

そんな風に
笑うと母さんは
母さんじゃないみたいに思えるんだ

そんな事を
親不孝な僕は今頃知った

ともあれ


母さんが笑った

僕は
何だか嬉しくて
それでいて
何だか切なかった


百年前

あなたはいなかったよ

百年後も

あなたはいないのよ


けど、たった今も
あなたは私の宝物よ


そんな母さんが
僕に言った

僕は唇をへの字に結んで、溢れ出しそうになるものを堪える

声を出したら
耐えきれなくなりそうだから

僕は奥歯を噛みしめたて
腹話術師みたいに
フフンと笑った



CrystalKay - きっと永遠に