ストロングスタイル③②-序 …7音色 二色目 『青』㊤ | ひとつ前のかどはさよならサヨナラ


学ランに血が滲んでいた

息があがる僕は
倒れてる無抵抗な相手に蹴りを入れ続けていた

不意に後ろから襟首を引っ張られ
気付いた時には尻餅をついていた

見上げる様に振り向くと逆光と顔面の痛みでよく見えなかったけど
すぐに
『そいつ』とわかった

もうやめとけよ
終わりだよ

そいつはみんなから慕われる同級生だった

僕は立ち上がると
そいつに顔を近づいて
言った

指図すんじゃねーよ
頭きどりか

そいつは何も言い返さなかった

しらけた、帰る
そう言い、僕は他の仲間の目も無視する様に歩き出した

そいつが後ろから
怒鳴った

お前誰に強さ証明してぇーんだよ

僕は立ち止まり
少し考えてから振り向かないで言った

勝ち負けがわかったら
途中でやめろってか?

返事がないから振り返る
そいつは僕を睨むわけでなく、真っ直ぐ見ていた

僕は続ける

勝たなきゃ
強さなんてわかんねーだろ
勝たなきゃ意味ねーだろ

返事をしないそいつに
苛っとして
もう一度歩き始めようとした

瞬間、そいつが口を開いた

強さなんて
誰かに勝ったってわかんねーよ!
そういうのは勝ち負けじゃねー!
お前、そういう事し続けたら
壊れちまうぞ

言われた僕は
ケンカで出来た傷以外の何かが、すごく痛くて
息苦しかった

やっと何かを飲み込むようにして

じゃあ俺らは今何してんだよ?

それだけ言って
もう振り向かないで
その場から去った

下に続く

添付の音楽【kreva-希望の炎】