ストロングスタイル③②-序 …7音色 一色目  『黄』 追記有 | ひとつ前のかどはさよならサヨナラ


友が二代目の韓国家庭料理屋で、僕は食事をしていた
テレビからオリンピックのニュースが流れて来る

キャスターが言う
『世界の国々と地方』
と言い方が妙に耳に残った

その言葉を、僕と同じ様に気にしたか分からない
ただ、在日韓国人の友は

おれが在日なのは
気になる事か?

と、少し哀しげに
でも明るく聞いて来た

いや別に

そこまで言って、僕はテレビを消した
幸い夜遅いこともあって、僕の他に『客』は
日本人の若いカップルが、カウンターで愛を語らってるだけで
テレビを消した事を文句言われる事はなかった

僕は
テレビのリモコンを置いて
カレイのエンガワをチャンジャの味付けて和えた料理を食べながら

これ旨いね
なんて言った

友人は僕をチラッと見た後
ニコッと微笑み
まな板に目を落とした

少し沈黙が流れて
僕が『あれ』作ってくれよ
とびっきりのやつ
なんて注文をした

友は少し止まって、考える仕草をしてから

あぁあれね
って笑顔を見せてくれると

まかせとけ

と言ってくれた

数分後に僕の前にチャプチェと呼ばれる
家庭料理が置かれた
僕はそれを、バクバク食べた

バクバクバクバク

目の前の事よりニュースに日頃揺さぶられる自分ごと食べたくて。。。

それを見てか
お前それ好きだね

なんて笑いながら
横に座っていた友の父が、ビールついでくれた

あぁ、すげー好きだよ
コレ

僕は日本に母国と言う感覚が少ない
なんだか関わりの深い国止まりのような違和感さえ感じる時がある

日本人としての正しい事は存在するのか
なんて、異国の家庭料理を食べながら

世の中には
『正しいこと』
などなくて、あるとしたらそれは
『やりたいこと』
なのかな
そう思った

最近、僕のまわりで
まかせとけ
と、笑いながら言ってくれる男は
なかなか少ない

追記;添付されている音楽は【AI-E.o】です
E.oが曲名です
ご質問を多くいただいたので追記させていただきました