沖縄慰霊の日 79年目の「平和の詩」 | ルスナグレイネのききみみずきん

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「これから」

短い命を知ってか知らずか
蝉が懸命に鳴いている
冬を知らない叫びの中で
僕はまた天を仰いだ

あの日から七十九年の月日が
流れたという
今年十八になった僕の
祖父母も戦後生まれだ
それだけの時が
流れたというのに

あの日
短い命を知るはずもなく
少年少女たちは
誰かが始めた争いで
大きな未来とともに散って逝った
大切な人は突然
誰かが始めた争いで
夏の初めにいなくなった
泣く我が子を殺すしかなかった
一家で死ぬしかなかった
誰かが始めた争いで
常緑の島は色を失くした
誰のための誰の戦争なのだろう
会いたい、帰りたい
話したい、笑いたい
そういくら繰り返そうと
誰かが始めた争いが
そのすべてを奪い去る

心に落ちた
暗い暗い闇はあの戦争の副作用だ
微かな光さえも届かぬような
絶望すらもないような
怒りも嘆きも
    失くしてしまいそうな
深い深い奥底で
懸命に生きてくれた人々が
今日を創った
今日を繋ぎ留めた
両親の命も
僕の命も
友の命も
大切な君の命も
すべて

心に落ちた
あの戦争の副作用は
人々の口を固く閉ざした
まるで
戦争が悪いことだと
言ってはいけないのだと
口止めするように
思い出したくもないほどの
あの惨劇がそうさせた

僕は再び天を仰いだ
抜けるような青空を
飛行機が横切る
僕にとってあれは
恐れおののくものではない
僕らは雨のように打ちつける
爆弾の怖さも
戦争の「せ」の字も知らない
けれど、常緑の平和を知っている
あの日も
海は青く
同じように太陽が照りつけていた
そういう普遍の中にただ
平和が欠けることの怖さを
僕たちは知っている

人は過ちを繰り返すから
時は無情にも流れていくから
今日まで人々は
恒久の平和を祈り続けた
小さな島で起きた
あまりに大きすぎる悲しみを
手を繋ぐように
受け継いできた

それでも世界はまだ繰り返してる
七十九年の祈りでさえも
まだ足りないというのなら
それでも変わらないというのなら
もっともっとこれからも
僕らが祈りを繋ぎ続けよう
限りない平和のために
僕ら自身のために
紡ぐ平和が
いつか世界のためになる
そう信じて

今年もこの六月二十三日を
平和のために生きている
その素晴らしさを噛みしめながら

 

沖縄慰霊の日 平和の詩 に対する画像結果

 

 

毎年この日には「平和の詩」が朗読される

戦後79年の今年の詩は

県立宮古高校3年 仲間友佑さん

映像では、詩を力強く伸びやかに暗唱して朗読された

 

M新聞の記事によれば

~親族に戦争体験を触接聴く機会はなく、葛藤しながらつづった詩~

とあった。

世界に目を向ける年齢になり、日々飛び込んでくる戦闘のニュース等

戦争は過去のものではない、と実感したという。

 

~国は近年、南西諸島の防衛力強化とともに台湾有事を想定した

宮古島などの住民の島外避難計画の基本計画を進める。

「自分たちが置き去りにされているよう」と複雑な思いを抱く仲間さん。~

 

彼の詩を聴くたびに、日本の若者も捨てたもんじゃない!!

心底思う

 

この朗読の後に岸田首相の言葉

 

耳はあるのか?!と言いたい

 

TVでは分からなかったけれど、住民たちの苦言があったという

 

そして、26日

 

米兵による16歳少女への性的暴行のニュース

 

何をかいわんや・・・

まだ続くこういう実態

 

再発防止?!

林外相は何を言ってるんだ…

 

目の前の少女へのいたみは、だれがどう救うのか

 

何も終わって居ず

何も始まってもいない

 

放っておき続けている我々の責任