高校時代のバンドメンバーが、当時鳴物入りで購入したGrecoのレスポールモデル…



燦然と輝く「Super Real」は…



mint collectionシリーズの上位機種であらせられますが…



すうぱぁりあるっ!



私はずっとEGF-1000だと思っていたのですが、ご本人は、もっと上位の機種だったと記憶しておりました…



しかし、ご本人はもう頭の中がNiziUで一杯なので、記憶が曖昧まい…



ただ「購入した楽器店の馴染みの店員から

180だか、1800だかと聞いた記憶が…」という本人証言もあり…



1800!?



EGF-1800だったら最近、100万超えで取引されてるぞ…



そして、さらに深まる謎!!



キャビティの蓋の裏側に何か書いてある!!



こっ…これわっ!



ダイイングメッセージならぬ…


買った時のバイイングメッセージなのでは!?


'82.7.20

Music Land Key Shinjuku

Greco EG-1800 Mint


今からちょうど40年前…

新宿のミュージックランドKeyで購入した…

EG-1800 Mint??



そんな型番ねーし…( ̄(工) ̄)


EGF-1800の書き間違いか??


やっぱり1800なのかっ??




…とういことで、このギターの正体とその背景を解き明かして行きたいと思います!



まず、製造年は1982年…



冒頭の数字が製造年です。



EGFは1981年までですが…


メーカーによっては前年モデルを製造するというパターンもたまにあるので…



引き続きチェック…



まず、バックのマホガニーは…



センター合わせの2ピースになっておりますね…



猫も写り込んでおります。



1981年までのEGF-1800、1200はワンピースマホガニーバックなので…



EGFシリーズだとしても1800では無さそう…



1982年からのmint collectionシリーズは、最上位のEG60-180でも2ピースマホガニーバックになるので、まだ可能性あり…



さて、ネックジョイントは…


ディープジョイント!



Grecoでの名称は…

L.A.Cジョイント

(Large  Area Contact Joint)


これも1982年からのmint collectionシリーズからの仕様なようなので…



やはりEGFシリーズではなく…


1982年製 mint collection

EG60-180.150.120.100


 辺りかと思われます… 



EGFの線はこれで消えたかな…_| ̄|○



ハカランダ指板じゃなかったかぁ〜…

(T ^ T)



ハカランダっ!




フレイムメイプルトップの木材を確認すると…



キャビティ内のトップ裏にもフレイムが入っているので、一枚板のフレイムトップメイプルという事になります。



ピックアップキャビティからメイプル断面を見ても、貼り合わせた様子はありませぬ…




ふむ…


EG60-120.100


は、ラミネイトフレイムトップ(表面に薄くフレイムメイプルを貼っている)なので…



消えた…



となると選択肢は…



EG60-180 or 150という事になりますが…



店員さんとの話の記憶と、キャビティ蓋のbuyingメッセージが示すものはEGF-1800ではなく、EG60-180ということなのか??



EG60-180と150の違いは表記上のスペックでは、ピックアップがオープンか否かだけ…





その差だけで¥30000-の価格差があります…

( ̄(工) ̄)ナンデダロー



このギターはオープンピックアップの状態で私の手元にやってきましたが…



果たして最初からオープンのEG60-150なのか?

EG60-180のピックアップカバーを外したのか??



ご本人の記憶もNiziUで霞んでわかりません…



しかし、フロントピックアップのシールには消えかけてますが「DRY」の記載…



これは元からオープンのピックアップに付いているシールとも思えます…



そして…



これが、何よりの証拠だ!



取り外したDRYピックアップにはカバーを付けた時の半田の跡が無いっ!



…ということは元からオープンピックアップ…



犯人は…



EG60-150だっ!



いや、犯人ぢゃあないし…(^◇^;)



EG60-150も、すごい価値もののギターです!



では、何故、NiziUで頭が一杯のご本人は「1800たか180だか…」と記憶していたのか…



そして、キャビティ蓋のバイイングメッセージの

EG-1800 Mint」の記載は何だったのか??



推理してみました…



〈以下、想像…〉

当時、新宿のミュージックランドKeyには「買っちゃえよぉ!」が口癖のお喋りな名物店員さんがおり、親身になってくれるのと、オマケをいっぱいくれるので人気でした…


おそらくその店員さんに…

「このレスポール、EGF-1800の後継機種のmint collectionシリーズのEG60-180とほぼ同じでピックアップカバー無いだけで値段3万も安くてお得な機種だし値引きして13万でいいから13万で18万のEGF-1800と同等のギター買えんだからすげー安いから買っちゃえよぉ〜」

…とか言われて訳分からず買ってしまって、頭の中で話がこんがらがって(・・?)???

キャビティ蓋の裏側に「EG1800 mint」と書いてしまい、その影響で…

40年後にNiziUにハマってしまったものと思われます。



うん、名推理だ。



さて、こうして判明したEG60-150



ボディ鳴りの豊かな非常に良いギターです!



…が、弦も相当古くなーんもわからなかったので…



まず各所をメンテナンスして、フルオリジナルの状態で鳴らしてみたいと思います。



以下次号