最近知り合った若いギタリストくんが、おぢさんの配線沼の話に興味を持ってくれたので…

(T ^ T)



良かったら一度ギター持って遊びにくれば?



…という事で、遊びに来てくれました。



持ってきてくれたのは…





最近のFender Japanは弾いたことが無かったのですが…



スパゲティロゴ、カスタムショップにも多い9.84Rラジアスのネックなど、一見ビンテージリイシューつつ…



2点支持のトレモロシステム…



ビンテージタイプのルックスながらロック式ペグなど、プレイヤーコンシャスなStratocasterです。




メイプルネックにシースルーブロンズのボディがメチャカッコいい(*´∇`*)



尊敬する私の師匠のメインは、このカラーにゴールドパーツのStratocasterでした。



そのギター抱えて一緒にヨーロッパ旅行行ったなぁ…



もう20年以上前ですが…



あ、演奏の仕事など無いただの旅行だったのですが…



一週間ギターを練習しないのはNGなので持っていったのですσ(^_^;)



さて、そのブロンズくんですが、ボディ塗装はポリラッカー、ネックはシーラー仕上げ…



ネックシェイプはUシェイプと記載されていますが、持った感じはUとCの間くらいな印象で、私のC S1956relicモデルと近しい、太めの良く鳴るネックでした。



私見ですが、ネックが太いと中域充実の傾向があり、シーラーやレリック仕上げのように塗装が薄いと、その傾向はさらに顕著になると思います。



ブロンズくんのネックのシーラー仕上げは、昔のような分厚い塗装ではなく、滑り過ぎず、木の感触を残す塗装で…



やはり中域が良く鳴り、豊かな響きのStratocasterでした。



まず生音で弾かせてもらった感想は、中域充実ゆえのハイ抜けが少し大人しい印象と、ピッキングレスポンスがちと柔らかく…



もう音が少し前に出る感じになるとより良いかと…



現状のセッティングをよく見てみると…



まず2点支持のブリッジをベタ付けで使用されてましたが、ブリッジの下側だけがボディに接地しており、2点支持のポスト側はボディから浮いておりました。



今までのストラト研究で、ブリッジベタ付けの際はなるべく全体に均一にボディに接地すると倍音の配分が均一になって、気持ち良くなりがちなので…(これまた私見です!)



2点支持のポストを下げ、均一にボディ接地させ、イモネジでコマを上げて弦高を合わせてみました。



やはり、豊かな中域〜高域の倍音のつながりが良くなって、気持ちよい響きが出てきました。



あと、ちょっと弦のテンションが緩すぎるかな?と思ったので、平行3本掛けしていたトレモロスプリングのうち、外側2本を一つ飛ばしの斜め掛けにし、スプリングテンションも少し上げて、アーミングに差し障りない範囲で弦のテンションを上げました。



トレモロスプリングはボディ鳴りにも大きく影響するため、同じスプリングで平行だと同じ倍音が重なって増幅されてしまうので、私はなるべく平行掛けを避けます。



また、RAWVINTAGEなどの最近の柔らかいスプリングは豊かな響きで…



ビンテージ風の硬いスプリングはアーミングしにくいですが、高域倍音が気持ち良く、



倍音特性が全然違うので…



私は、それらのスプリングを混ぜて、掛け方も考えて…



好きな響きを作ったりしますが…



今回はそこまで踏み込むと、引かれそうな気がしたので割愛(^◇^;)




この状態で、ネックジョイントのボルトを見てみます。



比較的強くは締めてありましたが、右下側だけが極端に緩く、作為的かは分かりませんが、ビンテージっぽい音になるといわれるセッティングになっておりました。



これをトルクドライバーを使って、作為的に…



まず均一かつ、適正な強さに調整します。



ネックジョイントへの適正なネジの強さのデータなどは見た事がありませぬが…



今まで自分のギターをいじり倒して来た経験のみでは…



120〜170cN.m(トルクの単位)の範囲で好きな音を探す感じです。



ネックジョイントボルトの木ネジは3.5φくらい…



3.5φネジの木工での適正トルクは100cN.m



4φでは150cN.mなので、結構強めに締めてます。



C S1956relicは、やはり良く鳴るネックの中域故、タイトに締めておりますが、それで165cN.mくらい…



ジョイントプレートも横からかざして見ると少し歪曲も感じるくらいなので、ギターに悪く無いと保証は出来ませんが、音だけで調整してゆくとそれくらいになりますのです。

(ボディ材が柔らかいと歪曲も大きくなります。参考にされる方は自己責任でお願いしますm(_ _)m)



ブロンズくんもネックの中域鳴りが大きいので、キツめの160cN.mあたりで、気持ち良い高音が響いて来ました。



持ち主に確認後、好みの調整をしながら、右下のボルトだけ140cN.mまで下げて、ビンテージっぽい響きを足しました。



これはあくまて好みにセッティングするという事で、ギターによりますし、正解など無いかと思いますd( ̄  ̄)



生鳴りをだいぶ気に入ってもらったので、アンプに繋いでみます!



以下次号!