最澄を知る37 天台宗の祖、天台智顗の教え① | 絵本作家 ふじもとのりこの「絵本がもっと楽しめる!絵本製作裏話」

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絵本に関わり、早や40年。
ママと子が一緒に楽しめる絵本を4冊、工作本も出版!
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最澄を知る37 天台宗の祖、天台智顗の教え①

 天台智顗は、インドから中国へ伝えられた膨大な経典のすべてを、ひとつひとつ調べて整理し、その中で法華経が一番尊く、すべての人々を救うことができるお経であることを確信しました。
 
 そして、法華経を中心とした天台教学として体系化し、法華玄義(ほっけげんぎ)、法華文句(ほっけもんぐ)、摩訶止観(まかしかん)〉という三冊の本にまとめました。

 後に最澄は、鑑真によってもらたされたこの3部作に深く共感して、比叡さんを天台の教えを中心に広めていく場所にしようとしたんですね。
そして、さらに深い教えを求めて危険な遣唐使にも行きました。


天台智顗は60年の生涯の間、35のお寺を建立し、10万体もの仏画や仏像を作り、さらには数え切れないほどの写経をされ、4000人を得度させ僧侶にしたといわれています。

さらに仏教史上はじめて放生会を行いました。
放生会というのは、囚われた生き物を開放することで、命を救う功徳を積むことです。魚や鳥がよく対象になります。

 生物の命を奪わなければ生きてゆけない人間の罪深さを知り、生きるものに対する感謝を教えたのです。