「ダラス・バイヤーズクラブ」は、2014年に公開されたアメリカ映画です。
監督はカナダ出身のジャン=マルク・ヴァレ。堅実な演出に定評があります。
主演はマシュー・マコノヒーです。彼はこの映画での演技で、この年の世界中の映画祭の男優賞をまさに総なめにしました。
それくらい鬼気迫るものが彼の演技にはありました。
まず外見ですが、役どころはエイズに冒され、どんどん体力を奪われていくという設定に合わせて、17キロ以上減量しました。
見てもらえば分かると思いますが、ほとんど骨と皮だけです。
人間骨と皮だけになると、目の存在感が増します。ギョロ目になるのです。
それが彼の芝居にさらにプラスになって、より鬼気迫る感じ、ギラギラした雰囲気が出ていました。
物語の時代設定は、80年代。エイズというものがまだしっかり認識されていなかった時代で、エイズ=死、だった時代です。
そしてエイズ患者に対する差別や偏見も渦巻いていました。
そんな時代や国に真っ向からNOと言い、立ち向かっていったロン(マシュー・マコノヒー)という実在のカウボーイの物語です。
ロンが魅力的なのは、アウトローな点です。彼は決して善人ではありませんし、正義の味方でもありません。
すべて生きるためにやっているのです。
とにかくその行動力が半端ありません。その行動力こそが見るものの心を捕らえるのです。
マシュー・マコノヒーの見事な演技を味わえ、さらに80年代のエイズ事情がどんなものだったかを学べるという、とても意義のある映画です。
