パームレスト考 | lummoxの長い1日

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駄文、散文、写真、絵日記…何を書くかわかりませんが、その日の気分で…

Youtube動画を見ていても、Amazonなどを徘徊していても、キーボードのお供としてパームレスト(リストレストとも。ここではパームレストに統一)が登場する機会が多いように思う。

 

Youtube動画の中には「パームレスト必須」という人もいらっしゃるようだ。

 

今までにも何回かここに書いてきたことだけれど、某テレビ番組でタモリさんが「自動開閉するトイレの蓋の意味がわからない」と言い切っているのを2度見たことがある。

再放送ではなくて、別番組で時間をおいて言われていることから、心の底から「いらねー。なんでこんな機能がついているんだ?」と思われているんだと思う。

 

実際、それを開発した人がどんな意図で設計したのかは知らないけれど、結構重度の腰痛持ちだったじじいは「何言ってんだ。必要に決まってんじゃん!」とテレビに向かって叫んでいたよ。

腰痛を持っているとね、ほんの少し屈むだけでもものすごく痛いんだよ。

トイレで用を足そうとして、ご丁寧に蓋が全閉しているともう地獄ね。その蓋を屈んで開けるためにどれだけの脂汗が流れることか…だから、自動開閉してくれるトイレに初めて出会った時、「ああ、神様がいらっしゃったんだ」って本気で涙が出るほど感動して感謝した。これで用を足すため便座に腰掛けることに全力で立ち向かえる。余計な体力を消耗しなくて済むと本当に感謝したんだよ。

 

それを「意味わからないだと?ふざけんな。勉強して出直してこい!」って思った訳ですよ。

でもさ、健常者は腰痛持ちの苦労なんて知らないもんな。知りようもない。

 

足をギプスで固定されて松葉杖をついて、その状態で通勤をしなければならないことがあった。

健康な時は全然気にならない、家から駅までの道のりも、松葉杖をついて歩くとものすごい悪路に変わるんだ。

度重なる工事で掘り返されたり、経年変化で(*1)凸凹になった歩道の(*2)アスファルト、「自分だけは許されていいはず」ということか歩道に適当に止められた自転車など全てが、松葉杖をついて歩く事を妨害してくる。松葉杖をついていると、健常者なら意識して乗り越えられる小さな段差にも躓いちゃうし、健常者なら難なく通り抜けられる違法駐輪で狭くなった通路も、松葉杖をついていると通路が狭すぎて松葉杖をつくスペースがなくて通れず、泣く泣く危険な車道を歩かされる羽目になったりする(*1)んだよ。健常者にはわからないだろうけれどな。

 

そう、その立場にならないと分からない事が多々ある。

じじいは今までパームレストを使った事がない。

また必要を感じることもない。

机が低ければ手首を浮かせて打鍵するし、机が高ければ机の縁に手首付近を乗せる形で打鍵する。

その形で何時間でも打ち続けられるし、「もっと高さを合わせられたら楽になるのにな」等と考えたこともない。

「パームレストって必要なん?」…多分に、これは上の例で言うところの健常者の意見だ。

パームレストを使うことによって作業が楽になるなどの恩恵があるのだろうね。

 

ブラック企業に勤めていて「今何月なんだ?」って確認するような拘束をされていると、「え?月9ドラマ?華金?(どちらも死語だろうけれど)そんなのあるはずないでしょ。大体21時ってさ、普通のサラリーマンは『これから本気出す」って気合いを入れるじかんだぜ。そんなの学生くらいしか見られるはずがないでしょ。華金って何をするもの?金曜日は土日を頑張って追い込むために気合いを入れる日でしょ?え?それ以外の意味あるの?社会人なら当たり前じゃん?」ってのが普通だったじじいには、「定時」は「どこかの誰かが言い出した幻」だったし、「週休二日制」はブラック企業が社員募集をするためのアンコウの提灯みたいなものでしかなかった。当たり前じゃん?

パームレスト(週休二日制)は本当に週に2日休めるのか、それともアンコウの提灯なのか…果たしてどちらなのだろう。

 

確かに理屈としては、手首を正しい角度で楽に固定できれば疲れ知らずで打てるはず。でもさ、パームレストに頼らずとも普通に打っていれば手首って勝手に楽な姿勢を取らないか?

逆にパームレストで固定されてしまうと、手首が疲れても逃げられず余計に疲れてしまうような気がするんだけれど…

これ素朴な疑問な。

 

売っているものを眺めてみると、木製やらエラストマーやら低反発ジェルフォームやらさまざまな素材が使われているようだ。

硬い方が疲れないのか、柔らかい方が疲れないのか…ベッドや枕を選ぶのと同様、選ぶのが難しそうだね。

 

じゃあ、買って試してみればいいじゃない?となりそうなのだけれど、流石に必要としていないものに金を出す気にならない。

お試しをするとしても、金をかけずにやってみたい。

例えば、タオルなどを折りたたんで手首の下に置いてみるとかしてね。

それでお試しになるくらい効果があるかどうか甚だ疑問だけれど、試してみないことにはいつまでも健常者の立場からしか見る事ができない訳で、視野を広げる努力はしてみるべきだと思うんだよね。

 

じじいの作業から言うと、10時間くらいぶっ続けにキータイピングをしていることもあるけれど、それで「パームレスト欲しい」とならないのだから「いらねんじゃね?」と言う意見なのだけれど、「パームレストあって良かった」と思うためにはこの倍量くらい作業をし続けなければならないのかな。できればそれは勘弁して欲しいのだけれど…

 

ってか、短時間でも「今までは知らなかっただけで、あったらすっごく楽じゃん」って実感できるものなのだろうか。

興味は尽きないので、近々実験をしてみようと思う。

 

*1:2024/09/04 12:51 文章追加

*2:2024/09/04 12:48 冗長削除