痛風と言われて久しい。
痛風がどれだけ痛いものかを自慢するつもりはないけれど、かなり辛いのは間違いない。
そして、それを予防する手段…例えば糖尿なら糖分や塩分を控えるとか、何かしらの予防策があるものなのだけれど、痛風にはこれと言ったものがない。
いや、強いて言うならビールや魚卵などのプリン体を多く含む物は食べない方が良い(魚卵はその1粒1粒にプリン体が潜んでいるので…)と言う事くらいか。
実際にはもっとたくさん食べない方が良いと言うか、食べると痛風の素である尿酸値を上げる食材はある。しかし、それを守ろうとすると、豆腐、納豆、醤油、味噌など大豆製品はだめだとか、基本「日本人は生きていちゃダメ」くらいに何でもかんでもダメになってしまうんだ。
なので、「痛風は『薬を飲んで尿酸値が上がりにくくする』のが治療法で、あまり食事の制限を意識しない」と医者に諭された。
一応、「特に気をつける食品」と言うのを教えてもらって、「食べちゃダメ」ではなく「食べ過ぎはダメ」程度に抑える事と言われた。
しかし、「食べない方が良い」と思うとなかなか手が出ないというのもあって、流石に醤油を使わなくなったなんて日本人を捨てるような真似はできないけれど、味噌の使用量がかなり減った…と言うか、味噌汁を作らなくなったんだ。お椀1杯で10g前後の味噌…結構塩分もあるしさ。
そんな訳で味噌汁を家で飲まなくなって10年くらい経つかもしれない。
けれど、味噌には味噌の良いところもあるし、味噌汁は飲まないけれどサバ味噌とか作るし…なんで味噌汁「だけ」飲まない?と自問自答したら何かアホらしくなってきた。
そんな訳で、最近家の食卓に味噌汁が復活した。
公開する予定もなかったので盛り付けも適当で、手抜きのご飯だけれどある日の夕食はこんな感じ。
味噌汁は市販の鰹出汁(顆粒)を使って、油あげとわかめを具にして、味噌を極力少なめにすることを意識している。
毎日具材を変えてつくって、妻からも好評をもらい鼻高々!なんだ。
今日はじゃがいもと豚肉があったので、玉ねぎも加えてトマトジュースに顆粒のコンソメを加えてホットクックで煮込みを作るつもりでいた。
そう、そのつもりでいたんだけれど、気がついたらお茶パックに鰹節を詰め込み、昆布を10cm角切り出していた。ボケてる?
トマト煮に鰹節いらない。どーしよー…と思ったけれど、ならば味噌汁の出汁にすればいいじゃないと思ったんだよ。
で、妻の帰宅時間にはまだ余裕があったので、昆布をじっくり水につけた後鰹節と共に煮出して出汁を取って味噌汁にした。
今日の具材は油揚げ(妻の好物)と豆腐。
一口飲んだ妻が「これいつものと違うね。すごく美味しい」という。
風味が全然違うって。
実は、鰹節もちょっと良いやつだったんだよね。
そっか、鰹出汁パックでも十分美味しいじゃんと思っていたけれど、やはり手間をかけたらかけた分美味しくなるんだね。
いや、そうだって事は分かっていたけれど、最近は妥協が勝っていたと改めて感じたんだ。
そして、「おいしい」って言ってもらえた事で、手間をかけることの楽しさを思い出した。
鰹節削り機、復活させようかな。
あらかじめ削られている鰹節より都度削る方が風味いいしね。