やっちまったなー!

 

書いて保存したはずの文章が消えている。

保存した「つもり」でしていなかったみたい。

こういうのって、ガックリくるね…同じものを同じように書く気力が湧いてこない。

 

ハウスメーカーから見積もりがやってきた。

今回の見積もりは、家に張り巡らせたLAN配線についての改装見積もりだ。

うちのLAN配線については、5月に書いた「続・回線速度について」でいろいろ書いた。

 

そして、7月1日に書いた「リフォーム…ようやく~」でも書いたけれど、調べてみたらうちのLANケーブルはカテゴリ6が使われていた。

 

カテゴリ6なので、1Gbpsまでは対応するけれど、うちの通信環境は10Gbps。できれば性能を発揮させたいので、ケーブルをカテゴリ6Aに変更したい。でも、全部すると金額がうなぎのぼり!なので、必要なところだけと言う事で、今使っているパソコンがある部屋(3階)の最寄りのモジュラと、値段が折り合えば1階にも…と思っていたのだ。

 

それで出てきた見積もりは、3階のみだと5.5万円で、1階も含めると8.7万円…3階のみを例にとると、部品代は1万円未満で後は技術料、人件費、諸経費だ。人にものを頼むってまぁこんなものだけれど、やはり「自分でやったら…」と言う気持ちが湧いてしまうよね。

 

カテゴリ6の1Gbpsと言う速度もこれはもうかなり早い速い(*1)部類に入る。

 

はるか昔、音響カプラと言う代物を使っていた時代があった。

 

その当時は、コンピュータが理解するデジタル信号(1か0かの2値)を音の高低に返還変換(*1)して電話に音として流して、それを相手先でまたデジタル信号に戻すという方法で通信をしていた。私が初めて通信に携わった頃は1200bps(MもGもついていない)が主流で、銀行業務用などで最先端の4800bpsを使って「おおっ!速い」と感動していた時代だった。早いと言っても「がーっぴーっ」と言う音の変化に慣れると、その音を聞いて、今どんなデータが送られているか見当がつくという、ある意味慣れって怖いよなと言うのもあるけれど、のどかな時代だったと思う。

余談の更に余談だけれど、一般的(古い)漫画のコンピュータイメージとして、オープンリールのMT(磁気記憶装置)が回って、何かわけのわからない光が明滅する光景がある。

 

 

この光の明滅…私はここまで大掛かりなものは見たことがないし、実際にこれがどんな働きをするのかは分からないけれど、こんな大掛かりではないけれど、ある古いコンピュータでのプログラムを担当した時、そのコンピュータはモニターなんて先進的なものはついていなくて、コンピュータ本体(300リットル程度の冷蔵庫くらいの大きさ)に16個のLEDがついているだけっていうのを経験したことがある。
16bitCPUなので、命令も答えも16個の2値信号(1か0か…ONかOFFか)で表すことができる。例えば左側の8桁が命令で加算なら「0000 0001」、減算なら「0000 0010」で表し、右側8桁の内左4桁が式の左辺値を格納しているレジスタ番号、右4桁が式の右辺値を格納しているレジスタ番号を示すとして、「1番レジスタに格納されている数値と4番レジスタに格納されている数値を足して1番レジスタに格納する」と言う命令は「0000 0001 0001 0100」と言う命令になる(加算は左辺レジスタに答えが格納される仕様だとして)。「1番レジスタに格納されている数値と4番レジスタに格納されている数値を足して4番レジスタに格納する」なら「0000 0001 0100 0001」となる訳だ。

まぁこんな感じで仕様書を読んで命令を0と1の羅列に置き換えてプログラムを作る。そして、その16桁に対応するon/offスイッチで16桁の命令をの形を作ったら、STOREと言うボタンをパチンとクリックすると1命令がコンピュータに記憶される。そしたら次の命令を16個のスイッチで形にしてまたSTORE…延々これを繰り返す。

そしてプログラムを走らせて答えが必要なところでは、プログラムを一時停止させ、ロータリースイッチでレジスタを指定して、LOADボタンをパチンとクリックすると、16個のランプがそれぞれ点いたり消えたりする。その配列(2進数)を読み込んで、望んだ答えになっているか調べるんだ。

今のコンピュータとはえらい違いだね。で、怖いのはね、こんなのと延々付き合っていると、その16個の光の配列を見るだけで、いちいちマニュアルなんか見なくても、それがどんな命令か分かるようになっちゃうし、その光を見るだけで数値が読めるようになっちゃうんだ。

 

もう一つ古いコンピュータの表現として紙テープっていうのもある。

こちらも、先の16個の光と同様、こちらは8個の縦に並ぶ穴の有無で8bitの文字を横に羅列しているんだけれど、これもこの穴を見るだけで文字が読めるようになる。慣れって怖いよねぇ。

 

今のコンピュータはマン・マシン・インターフェースとしてGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)と言うのが主流になっている。アイコンをいじったりすることでコンピュータが扱えるって事だね。その前はMS-DOSとかCP/MとかCUI(キャラクター・ユーザー・インターフェース)…コマンドを入力してコンピュータを操作する方法が主流だったんだけれど、それもコンピュータにモニターが装備されるようになっての贅沢インターフェースだって事。それ以前は先に書いたようにスイッチで命令を入力し、ランプで答えを見るとか、答えはすべて印刷とか…時代は変わったよねぇ
 

閑話休題

 

兎にも角にもはるか昔はそんなのがまかり通っている時代だった。

1024bps=1Mbpsで1024Mbps=1Gbps…1,048,576bps。単位はBit Par Secondだから、1秒間に100万個の1か0かのデジタル信号を送ることができる。8bit文字なら131,072文字、ユニコードなら65,536文字を1秒間に送れる速度だ。

 

音響カプラの時代(1200bps)に比べたら雲泥の差だっていうのが分かるだろうか。それだけ大量のデータを短時間に送受信するため、ノイズが入るとすぐにエラーとなる。その為、LANケーブルは線自体をシールドしたり、ツイストペア(ケーブル内で信号を縒る)にしてノイズ代作対策(*1)をしていた。それらの防御がなくなるコネクタとの配線部分は厳密に長さが決められて、それを守らないと速度が極端に落ちてしまうというシビアさがあった。それの10倍の速度を補償するカテゴリ6Aは、ケーブル内に更にノイズを防止するための仕切りが設けられているし、カテゴリ7以上になると、もう既存のコネクタ(RJ45)ではなく、GIGA Bit LAN専用のGG45と言うコネクタが必要になってくる。それくらい速度はノイズとの戦いなのだ。

 

ノイズとの戦いなので、カテゴリ6なら、壁につけるコネクタは、電源コンセントなどと併用されることが多い。

 

しかし、カテゴリ6Aになると、電源と近い事でノイズを拾う原因となる為推奨できないらしい。

電源コンセントなどと併用されることが多いカテゴリ6と違って、電源コンセントがノイズを拾う原因となる為、カテゴリ6Aは単独でモジュラーコンセントを設置することが推奨されるらしい。(*2)

 

なので、素人工作は無理…いや、できない事はないけれど、私は専門職の人に依頼する方が失敗はないと判断した。うん、数万円かける事は正しい選択なのだ。

 

…たったそれだけの為に盛大な回り道、与太話を書いたなと深く反省しお詫びする。付き合ってくれてありがとう。

 

*1:2021/07/14 22:25 誤字修正

*2:2021/07/14 22:32 文章修正