ルミナスです。
今週は、トゥイーディー前IASB議長のお話を聞きにいってきました。
トゥイーディ氏は2011年6月まで、10年にわたってIASBの議長を務めた方です。まさにIFRSを世界中に広めるのにご尽力された方といってよいでしょう。
IASBとFASB(アメリカ)との関係性も窺い知れ、いろいろと感じるものがあったのですが、それはさておいても、なかなか興味深い話をされていました。
私が印象に残ったのは、
・アメリカがIFRSをアドプションするかどうかの意思決定は
大統領選(2012年11月)以降になるだろうという事。
(以前、FASB研究員の川西氏も同じようなお話をなさって
いましたが、一般的に大統領選の年には重要な意思決定が
なされにくいというのが根拠のようです。)
・Permanent membership criteria to be based on “use of IFRSs”
(モニタリングボードの常任メンバーの要件はIFRSの使用を元に検討される)という文言を、アメリカへの警告として入れたという事。
・今まではアメリカとの議論に時間を費やしてきたが、
今後IASBはアジアに注目しているという事。
・アジア諸国の意見をまとめた上で、IASBに意見を出して欲しい。アジアをまとめる役割を日本に期待しているとおっしゃっていたこと
もはやアメリカの後追いをする時代ではなく、国際社会の中でどう立ち回るか、日本のスタンスを定め、そしてアジア諸国の意見をまとめてアメリカやヨーロッパと対峙していくことが必要な時代なのだと改めて感じました。
しかし、果たして中国を制することができるのか…。
