「先生は好きなことが仕事になっていて幸せだね」
今までに、
何度も言われたこのセリフ。
確かに私は幸せです。
毎日大好きな音楽に触れ
生徒さんたちの変化する表情を見ると
自分の仕事に誇りと使命を感じます。
でもね、
ここに来る為には
「好き」を「仕事にする」為の
努力をしてきたから。
今日はこんな正直な話を書きたいと思います
私の幼少期からの夢は
ミュージカル女優になること。
友達と遊びたい気持ちを抑えながら
レッスンに通い
念願の音楽大学に進学しました。
そして、
ミュージカルサークルや劇団に所属し
夢の舞台をやっと手にしたと思った矢先
自分が極度のあがり症だと自覚します。
それも、
人前に出れば出るほどその症状は悪化し
恐怖のあまり本番前は吐き気がするほどに。
そして私は、
自分にはこれ以上無理なのかもしれないと
悟ってしまいました。
それでも、「音楽の仕事」を諦めきれず
音楽教室へ入社します。
今までの歌の鍛錬が生かせると思って
入社しましたが
「自分が歌う」のと
「人に教える」ことは全く別の技術でした。
ここで改めて、
音声学や解剖学を学び直し
様々な状態の声の改善策を考えます。
試行錯誤しながらも
教えることに自信がついてきたころ
教室の立ち上げや会社経営についても
関わらせていただくようになりました。
そしてここでも
音楽の技術が全く通用しない、
ビジネスの分野を学ぶことになります。
舞台で言う、
演者とプロデューサーというくらい
仕事の中身は違いました。
このように
「歌う技術」
「教える技術」
「ビジネスの技術」
をそれぞれ学んだからこそ、
今の私があります。
そして今、長年使命と感じていて
なかなか実現できなかった
「音楽仲間がもっと豊かに生きる」ための
学びの場を作りたいと思います。
私の周りには、
私より遥かに歌の上手い人、
ピアノの技術が素晴らしい人
経歴も実力も抜群の方がたくさんいます。
でもそんな方々が、その才能を活かし切れず
音楽の世界から離れていってしまうのです。
これは、
音楽教育に携わるようになって感じる
問題の一つで
日本の音楽学校では、
技術を高めるカリキュラムはあっても
それを仕事にしていく為の
カリキュラムが無いことが
一つの問題だと感じます。
だからこそ、私たち音楽家は
愛する活動を続けることと
生活が豊かになることを
同じ延長線上に描けないのではないでしょうか。
「好き」を「仕事にする」ためには
「好き(音楽）」を学ぶだけでは駄目なんです。
むしろ、もうそこは十分すぎるという方がたくさん！
その才能私に下さい！と言いたくなる程、
活かせてないのはもったいない。
「好き」の次は「仕事にする方法」が大切です。
私が「音楽を仕事にする」という夢を諦めきれなかった為に
時間もお金も費やしてきた多くの学びを
私だけが独占するのではなく
同じ音楽を愛する仲間と
シェアしていきたいのです。
「好き」を諦めないで！
未来は自分で選べます。
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