居心地の良い居酒屋の共通点 | LukeのBlog

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ヤクルト・スワローズ、ヤクルト・レビンズ(ラグビー)、ラグビー、ガンバ大阪、陸上、サイクルロードレース、東大野球部、東大ウォリアーズ(アメフト)、Xリーグを熱烈応援中で趣味・料理。

とある週末、4時半起きで雨降る等々力のゴール裏で吠えてたら、僕のか弱い扁桃腺が熟れたトマトのように腫れ上がった。

その翌週、楽しみにしていた保育園のとも子先生との飲み会を泣く泣く断念し、扁桃炎が癒えてきた週末に試運転と称して出掛けたのはかなりの頻度で飲む街、下北沢。
『よく下北で飲む…』と言っても松田優作が出てきそうな下北チックな店ではなくて、当たり障りなく誰もが知ってそうな某有名鮮魚居酒屋に行くのがほとんど。

『たまには趣向を変えてみよう…』
そんな時にそこそこ役立つのが食べログ。
点数や口コミが信用できない時もあるけど、一見だったり行き着けない街で大外しすることなく一杯やるにはありがたいスグレ物ツール。

そこで見つけた店に行ってみると…
『この店知ってるー!』
過去に店の前で立ち止まって中を覗くも、満員で気後れして断念すること3回。

この日、意を決して入ると運良く一番奥のカウンターが空いてた。
瓶ビールをグビッと飲んで一息つくと…
『なに?初めて来たとは思えない居心地のよさは?』


旬の寒ブリの刺身はキンキンに冷した石の皿に盛りつけて供され、サイゼリアのノリで頼んだ焼肉サラダは肉の脂身の甘味が間違いなく和牛のそれで、予定してた”舌づもり“を遥かに越す美味しさだった。

とどめのカニ味噌のフランスパングラタンは思った以上にカニ味噌風味ががっつりで、思わず『20年前からこの店に通ってたかった…』とため息混じりに呟いてしうほど。

それにしても初めて来たとは思えないこの店の居心地のよさは何なのか。

そこに流れてる空気は…
かつてラグビーをやってた時のクラブチームのオーナーが経営している、幾多の作家や舞台俳優が通う新宿三丁目の名店(↓)や、

敬愛する店主会いたさに20年前から通い詰め、人手が足りなければ麦焼酎一本で手を打って手伝いに行って料理を作った新宿三丁目の店(↓)にそっくり。

そんな店の共通点は、
・壁に張り巡らされた演劇のチラシやポスター
→そもそも店主が演劇好きで、チラシ貼りを断れない人情味溢れる人の善さと、演劇を志す食えない若者を応援する心意気。

・妥協を許さない手作り料理や創的なメニュー
→仕込みに業務用食材を使わず、ピザの生地すら手作りしちゃう拘り…というか頑固さ。

・そして何より店主の人間臭さ
→つまるところここに行き着くんだけど、人の善さもアクの強さもひっくるめて人間味溢れる魅力的な人が飲み屋をやるとこうなるのでしょう。


個室居酒屋ブームどこ吹く風の如く、大きなテーブルに相席になって意気投合したり、程よい距離感を保ちながら酒席を楽しむそんな店は、生意気でまだ青い僕にとって大人の社交場への登竜門でもあった。

テーブル席で色んな世代のお客が意気投合しているのを見ながら、今の若者がそんな店に出会い、様々な人と出会って色んな感性が磨かれるといいな~…と思う夜だった。