いつぶり?
10年やそこらじゃないのは間違いないかと。
この街でよく行った喫茶店は3つ。
一つは“趣味料理”を始めるきっかけとなった美味しいスパゲティを出す喫茶店。
大好きでよく通いましたが、今は無く不動産屋になっていました。

二つ目はお洒落なカフェ。
老舗の画材屋さんの画翠・レモンがやってるだけにレモンのタルトがおいしかったんだ。。。
昔は木造2階建てで、中庭に大きな木があってその木漏れ日が心地よかったんです。
今はこ洒落たトラットリアになってるし、お洒落すぎてなんだか敷居が高くなった感じでサラリーマンの一人ランチには向きません。
一番通った店をご紹介する前に少し散歩。

文化学院は僕の中では“恋ノチカラ”で深っちゃんと矢田亜希子ちゃんが一緒に暮らしてたアパート。
もしくは“離婚弁護士”で登場する天海姉さんの弁護士事務所。
残念ながら半分は取り壊されていました。

あろうことかシンポルでもあった3号館を取り壊してしまって街並みを台無しにした明治大学はおいといて、川端康成を初めとしたそうそうたる文人の常宿の山の上ホテル。
この建築はとにかく素晴らしい…けど、明治大学の古い校舎とマッチしていただけにここだけ取り残された空気が漂っていてかえすがえすも惜しい気持ちになります。
ここには天ぷらの名店がありますが、中は落ち着いた木造で宿泊するとチェックインして暫くすると部屋にメイドさんがお茶を持ってきてくれるんですよね。
なんだか“ハートをつかめ”シリーズに出てきそうなクラッシックホテルです。
錦華公園ではベンチに座ってよくボケーッとしてました。
夏目漱石が卒業生で有名な錦華小学校はお茶の水小学校と名前が変わってしまいました。
なんで古くから残る名前をわざわざ変えてしまうんでしょう。
さて3件目。
老舗のJAZZ喫茶ですが、内装は僕が通った頃の面影すら無く今はライブハウスになってます。
昼間だって言うのに真っ暗で、文庫本を広げて読むのも厳しいレベルです。
さてランチ。
ググってみるとここの外国人シェフ、ローマの三つ星レストランの総料理長→日本で超有名デザイナーのプライベートシェフ→駒沢のトラットリア→麹町のピッツェリア→逗子のリストランテを渡り歩いたマダガスカル人だそうな。

パスタランチもありますが、“鹿肉のトマト煮込み・マダガスカル風”を注文します。
肉は牛と豚しか食べられないんですが、彼の腕前を知るには格好の料理と判断してあえてお願いします。
ワンプレートでシチューみたいな煮込みとライス、ひよこ豆のスープと木の子のサラダがそれぞれ小さなカップに乗っています。
煮込みの色はというと…、暗すぎて見えね~(笑)
鹿肉…、食べられる!
というか、旨い!
色んな香草の香りがしていて何とも言えぬ奥深い味わいです。

セットにはバナナのソテーとフルーツにコーヒーが付いて1000円ぽっきり。
明るくて笑顔が素敵で髪をポニーテールにした店の女の子が…
可愛かった。。。
お茶の水橋を渡った東京医科歯科大学も建て替えた様ですし、順天堂大学も建て替えるそうな。
また古き良き景色が変わろうとしています。
仕方ないけど、なんだか切ないね~。。。