
人けの無い外野の通路…。
弁当もそばもケンタも売ってないし、いつも16番界隈に漂うシナモンやキャラメルの匂いもしない通路。
何だか懐かしい様な、寂れて哀愁漂うようでいて…
でも居心地さいこ~!
『やっぱり僕はこの野球場だ大好きだ~!』

いつも秩父宮でラグビー見つつ気になるのは神宮球場のうしろ髪なんです。
今日は東大と立教の試合をしている様で、目を細めてスコアボードを見ると0-1ではないですか!?
それからは気になってスコアボードを見ていたんですが秩父宮の外壁が邪魔をして5回くらいから先が見えないんです。
聞き及んだ情報では43連敗までは知っていましたが
『これは!ひょっとしたらひょっとするかもしれない!』
東大が勝つとVTR付のニュースになるし、一大事件らしい。
ラグビーが終わってから当たり前の様に神宮球場に向かい、16番入口のバイト君に質問攻め。
『今何回?どっちが勝ってる?何対何?』
するとバイト君
『もう発売は終ってますし入ってイイッスよ~』
待ってたんだよ~、その言葉を!

とりあえず動物の習性の様にいつものD辺りを目指しますが、猛烈な西日かつ立教側。
事件を目撃するには東大を応援しなければなりませんし、こんな時でないとレフトスタンドには行くことはないでしょう。
それに僕には目的があるんです。
試合後のエールの交換と、なにより東大の(校歌はないので)“ただ一つ”や“大空と”が聴きたかったんです。
それからその文字に一目惚れした“淡青の空”が聴きたかったんですが、勉強不足で聴けたか不明で7回に間に合わなかったので“大空と”も聴けず。
“ただ一つ”は名曲ですな~。
あと2曲をしっかり聴くにはもっと早く行かないと…。
壮絶な優勝争いの裏での“事件”は残念ながら起こりませんでしたが、ひょっとしたらひょっとするかもしれない雰囲気は感じとりました。
8回の大ピンチを0点で抑えたのは日曜に繋がると思う。

東大の野球と人気の無い外野の通路は、なんだか相通じるものを感じます。
スポーツ観戦3本立ての充実感と疲労感を感じながら金木犀の香りに包まれながら神宮外苑の森をあとにするのでした。