やっぱりスポーツは素晴らしい。
“メダル”という客観的な結果がなくとも瞬時に人の心を元気にさせ勇気を与える。
自分のもてる力を最大限に発揮すべく力を振り絞る人間の姿を目と心に焼き付けようとこっちも必死で見ていて、案の定毎夜寝不足に耐えながらテレビを見ている。
メダルには届かなかったが北島選手の200mは素晴らしかった。
150mまではトップをひた走り、このオリンピックの鬱憤を発散するかのような息をも飲む攻撃的で激しいその泳ぎは今までの彼の水泳人生、はたまた人間の生きざま、闘争心をフィルター無しで目の当たりにしているようで全身に鳥肌が立った。
最後の一掻きは後進の立石選手にメダルを譲るかの様にゆっくりと噛みしめる様に掻いた様にも見えてしまった。
しばらくしてからじわじわと目頭が熱くなり、理屈抜きに心を打たれた。
間違いなく彼は自分のもてる力を振り絞ったに違いない。
なんだろうこの感覚…、と思ったら冬のオリンピックのモーグルで攻めに攻めて2台目のジャンプで散った里谷多英選手を見た時と似たような気持ちだった。
(すなはち記事もその当時のパクり)
柔道の選手が敗戦後のインタビューで『勝てなくてすみませんでした』なんて言わすのは野暮にしか見えない。
悔しくて不甲斐なくて泣けてくるのもいいではないか。
それだけこの試合に向けて精一杯の努力と犠牲を自分に強いてきたということなのだろう。
メダルを取った人も取れなかった人も、堂々と日本に帰ってくればいい。
“無気力”なプレーを見せられるよりずっとマシだ。
スワローズもそんな気持ちにさせてもらえる野球をしてくれるなら順位は二の次でもいいし、彼らにはそれができると信じている。
じゃなきゃこのチームのファンはやっていないよ。