学校の教室で「あだ名」や「呼び捨て」を避け、「さん付け」で呼ぶよう指導する小学校が増えているといいます。あだ名が身体的特徴を揶揄し、いじめにつながる可能性があるからだそうだ。「幼いうちから相手を尊重する姿勢を育てれば、攻撃的な行動は減るはずだ」と語るどこかの学校の校長さんが仰っています。
なるほど、名前に「さん」を付ければ人は優しくなるらしいです。ずいぶんと便利な話ですね。長年人間をやってきましたが、そんな単純な仕組みだったとは知りませんでした。(嫌味)
最近のニュースでも、小学生に向かって「~さん」と呼びかける場面をよく耳にします。男女差や年齢差に配慮しているといいますが、その結果として聞こえてくるのは配慮というより<過剰な自己防衛>だと思います。放送局にとっては、子どもがどう感じるかよりも、どこからクレームが来ないかの方が重要なのでしょう。
日本語の敬語は確かに美しいと思っています。でも、それは使いどころがあってこそです。子どもにまで一律に「さん付け」を徹底する光景は、美しさというよりも、ただの形式主義にしか見えません。
外国で子どもに向かってMr.やMrs.と呼びかけますか?現地で言ったらバカにされること間違いなし!結局のところ、「さん」を付けておけば問題にならない、という安心感にしがみついているだけだと思います。言葉を整えることで責任を果たした気になり、中身については考えていません。これほど楽な<指導>もないでしょう。
そのうち「いじめは敬称の不足によって発生しました」などという報告書でも出てくるのではないでしょうか?そこまで来れば、もはや教育ではなく、ただの言葉遊びだと思います。