Hoch Golling 登山記その2
週末暇なときにしかアップできません。とは言ってもこちらを覗いている方は極端に少ないので、マイペースでリマインドとして書きます。
Golling Scharteから片道2.5時間の標識にはチト萎えますが、とにかく行けるところまで行こうと歩き出しました。出発するとスグに先ほどたむろしていた若者の集団が後ろに見えました。これは先に行ってもらう方が良いとちょっと待っていました。彼らはデッカイ荷物を道端にデポしてほぼカラミで歩いていました。これも手ですが。山では何があるかわかりません。天候が急変していざという時に軽装備で遭難なんてことになったら大変。それでなくとも日本では高齢者の遭難が多く、非難の的になっていますし。あっ私も最近そのグループになっていました(汗)
Scharteからは写真の裏側を歩くことになります。表側は断崖絶壁ですが、裏側はそれほどの急斜面ではありません。とは言っても岩を登る箇所も多く危険ではあります。
急に景色が変わります。

標識を頼りに岩山を上を目指します

オーストリアの国旗を模した標識を頼りに歩いていきます。先ほどの若者たちの姿は消えていましたが、声は聞こえています。若いって良いなとチト悔しく思います。

山をトラバースする感じでしばらくなだらかな道が続いたかと思うと、そこからは山頂に目指しての急なつづら折りの道となり、後は岩をよじ登る道に変化します。これがキツイ。かなりゆっくりと歩いているつもりですが、先ほどの2.5時間がチラついて少しでも早く登りたい気持ちが先行してしまいます。歩き始めて30分くらいして、これは無理かもって思いました。無理して登るのは良いですが、その分帰りの体力を残さねばなりません。少し止まって考えました。するとどこからともなく「せっかく来たのだからもう少し行ったら~~」という声が聴こえます。そっかぁと思い直し、また歩き出します。幻の声はその後も時々聴こえ、そのたびに登るという繰り返しでした。


日本では所謂鎖場という危険地帯にもそんなものはなく、かなり気をつかって歩くところもしばしあります。「ここで落ちたら死ぬなぁ」って思いつつ、気を抜かずに歩きます。この道で一番恐怖心が煽られるところがまさに垂直の岩を登る場所です。ここにはさすがに鉄の杭?が岩に取り付けてあります。そしてその横におそらくここで亡くなった方の碑がありました。心の中でWolfgangさん呼ばないで~~~と祈りながら慎重に登ります。最後の一歩というところに鉄がなくなり、後は自分の感で登り切らなければいけなくかなり怖いです。下りもここを通過するのですが、その時は懸垂下降も何のその割と簡単なのですが登りは違うんですよね。ホントに冷や汗が出ました。


もう体力も限界に近くなってきました。でも後20分もあれば登頂できるはずなので、気合を入れて登り続けました。最後の稜線に出るとあとは這いずりながら登るようになり。その先が頂上になっています。ということで今年もナントカ登りきることができました。360℃パノラマを期待していましたが、ここだけは何故か雲がかかるんですよね。そこまでは直射日光ガンガンだったのにぃ。あまり下界を拝むことができない中頂上にある十字架の前に立ちます。先に行った若者が写真を撮ってあげるよと言ってくれました。この東洋人は一体どこから来たのか?って顔をしていました。
山頂の十字架 2022年に新たに設置されました
これを持って登山したとか!



時刻を見ると11時45分でした。Scharteから1時間半ほど登頂です。ここで昼食を食べて下山すればScharteには14時には到着できます。コースタイムだと15時半ころに到着なので、かなり時間を短縮できています。まあ何もなければですが・・・・
持参したパックご飯とカレーでのお昼です。パックご飯はペンションでレンジでチンしてもらい、カレーはレトルトです。シャリバテとはよく言ったもので、日本人はパンではダメです。やっぱり米でないと活力がわきません。と勝手なことを思いながら美味しくいただきました。
先ほどの若者たちが中々出発しないので、さっさと下ることにしました。実は山は下りが危ないんです。気を抜けばそのまま滑落してしまいます。それでなくともここまでにかなりの体力を消耗しているし、疲れも相当です。気を引き締めて下り始めました。
先ほどの恐怖の鉄杭の場までは順調に下りました。その後は左側が急斜面になっている箇所を歩き続けなければなりません。ここでつまずけば、そのまま下まで滑落かぁって思った時に、足の踏み場を間違えてバランスを崩し前からつんのめって転びました。あぁこれで御終いかぁと一瞬思いましたが、とにかく転倒しないように両手で抑えてナントカ止めることができました。頭を打ったり、足をひねったりしました。これは血がダラダラで歩くことができないかぁと急いで顔を見ると、特に切ったとこもなく怪我はありません。その場で立ち上がると足も特に痛めていませんでした。一呼吸おいて歩き出すことができました。おそらく一回転していたらそのまま下まで滑落していたでしょう。まだあちらの世界に来るときでないと、どなたかが助けてくれたに違いありません。ホッとしたのは言うまでもありません。

こんな感じの場所で転倒しました。ここでは
ありません。

そのまま気を緩めることなく、Scharteに向かいました。予定通り 14時には到着しました。ナントカ山頂までの往復を3時間半でほどで歩くことができました。少しだけ休憩して、登山口に向けて下山をすることにしました。
ここからはひたすらつづら折りの道を下ります。とにかく長い。ホントにここを登ってきたのかいって思うほど、歩いても歩いても道は続きます。とにかくWinkleまで行かないと気を緩めることができません。ここでもつまづけば怪我をしてしまう箇所が多いんです。
景色は良いのですが・・・

Winkleの平野地帯が遥か遠くに見えています。焦る気持ちを抑えながら一歩ずつ歩きました。Winkleに到着したときは両腿がパンパンになっていました。ホントなら歩くのはイヤってところですが、道はまだまだ続きます。Golling Hutteが見えた時、ようやく安心することができました。スッゴク歩いた気分ですが、時計を見ると15時過ぎでした。Scharte から1時間ちょいでしたが、気分的には2時間以上ってところです。
ホントならHutteでお茶でもしたいところですが、登山口には17時前には到着したいので、身体に鞭を打って進むことにしました。まあ変に休憩すると歩けなくなる可能性もありますし、それなら立ったままの休憩の方が良いです。
Hutteからの道がまたつづら折りのイヤらしい下りです。これが終われば後は舗装道路!と自分に言い聞かせ歩きました。その頃には下から登ってくるパーティーとすれ違うことが多くなります。彼らにとってははハイキング程度の歩きですから皆さん元気です。こっちはそうではありません。おそらく物凄い顔をして歩いていたと思います。怪しい東洋人と思われたことでしょう。
さてようやく舗装道路に出ました。ここからは7.5㎞歩けば良いだけです。と言いたいところですが、もう腿が破裂するほど痛いんです。かといってチョロチョロ歩いていては夜になってしまいます。時刻は15時半を少し回ったところ、16時半を目標に身体に鞭を打ち続けながら歩き出します。綺麗な景色は眼に入りません。西日に照らされながらなだらかな下りをバタバタと歩き続けました。
一体どこまで続くんだ!こんなに長いはずがない!え~~~?なんて思いながら歩いているとようやく登山口が見えました。考えてみればもしかするとここに辿りつけなかったのかもしれないんですよね。
這う這うの体で登り始めた地点に着きました。時刻は16時50分でした。歩き始めたのは7時半。9時間半ほどの登山を終えることができました。二度とこの山には登るか!って心に誓いながら車に乗り込み、ペンションに向かいました。
歩いた証拠??⇓です
