よし、ちょっと復活したぜ。
夜に地ビールを飲みながら作戦会議をした結果、「モントレー」へ小旅行に決定。
「どうせなら内陸を通る101号じゃなく、海沿いの1号線をブッ飛ばすべ」
「途中に『ハーフムーンベイ』って所があって、カニが獲れるんだって」
「マジで?じゃあ獲ろうぜ!」
「あ、いや、わりぃ・・・獲るのは漁師なんだけど、それを食べさせてくれるんだって」
「おう、沢ガニ食おうぜ」
「いや、もっとデカイ・・・つーか、海」
てな具合で綿密な計画を立てて出発だ。
まずは一時間ほどでハーフムーンベイ。
ヨットハーバーみたいな場所に漁船が何隻も泊まってて、各船の前で獲れたばかりのカニを売ってる。
ほー、スゲェ面白い。
近づいてみると、顔くらいある丸っこいカニ。
なんか見たことあるな?あれだ、開高健氏の「オーパ、オーパ!!」に載っていた「タンジネス蟹」だ。
「7杯食べてやっと満足できた」ってあれ。
おお、まさかこんな所で会えるとは・・・。
買ったカニは港の小さな魚屋でゆでてもらい、ファーストフード店の外にあるテーブルで食べるようだ。
俺らも3杯買って持って行くと40分ほどかかるみたいだから、フラフラしながら待つことにした。
魚屋の建物には釣り具屋もあり、当然カイは中に入りルアーやら仕掛けを隅から隅まで珍しそうに眺め、日本では売ってなさそうなメタルジグを1個自分用に購入。
小さな桟橋では、ヒッピー風のドレッド兄ちゃんが釣りしてる。
なんか異様な光景だな、ドレッドで釣りなんて・・・。
同時に太いロープにカニカゴを結んで投げ入れてる。
なんだ、やっぱりカニ獲っていいんじゃん!
1日ここで過ごせるなら間違いなくカニカゴ買ってるでしょ。
てな具合に海にいると40分なんてあっという間だ。
食べやすいように小さく切られスーパーの袋に入った、一歩間違えば生ゴミにも見えるカニを受け取り、欠食児童のようにむしゃぶりつく。
う、うまっ!
かなりボリューミーで身も詰まってる。
でも、さすがに7杯は食えねぇな・・・。
よっしゃ、ここからは俺が運転しようか?
モントレーまでの2時間、太平洋に沈む夕日を見ながらひた走る。
BGMは、タイチのリクエストで今回日本から持ってきた「松田聖子」
最高の景色を見ながら「♪赤い~スイ~トピィ~♪」って
やめろぃ!!
モントレーに着くとすっかり暗かった。
まずコテージ風のホテルにチェックインし、再び車に乗ってモントレーのフィッシャーマンズワーフへ。
こっちは「オールド・フィッシャーマンズワーフ」って言って、サンフランシスコに比べ規模は小さいけど、漁師町の雰囲気がある。
さて、クラムチャウダーだ。
なんとレストランの店先で試食させてくれるから、片っ端から食べると本当に店ごとに味が違う。
その中から味も気に入り雰囲気の良い店をチョイスし、まず白ワインで乾杯。
そしてクラムチャウダーは、これまた強大で丸いパンをくりぬいて器にし、その中にナミナミ注がれたのがやってきた。
デカッ!
旨い・・・こりゃあ確かに旨い。
さすがにパンまでは完食できなかったけど、生ガキやエビなどのシーフードを堪能しほろ酔いでホテルに帰って行ったのでした。