正月旅東北編 2 | 「迷ったらGO!」

「迷ったらGO!」

思い立ったらやっちゃえ!的に行き当たりばったりで行動してしまう、いくつになっても落ち着けないベイスターズファンの親父と、カープ命の母親ジュン、そしてなぜかドラゴンズ狂の息子カイが繰り広げる三つ巴の熱き戦いをお送りします。

最初の目的地「大洗」に寄る理由は二つ。


一つは親せきに会うこと。墓参りも兼ねて。

震災の数日後に無事は確認できたけど、

家の一部が崩れたり、津波で浸水したりと

被害を受けたお見舞い。


二つ目は、お好み焼き屋に行くこと。


15年も前、ペルーを旅していた時のこと。

砂漠の真ん中にある小さな町で、

ほんの10分くらい日本人観光客の人達と話をした。


その一人と写真を撮ったら、ちゃんと送ってきてくれて、

しかも差出人の住所が親戚の家のすぐそばというミラクル!


日本に帰ってから店を訪れると、二人とも喜んでくれて

お好み1枚しか頼んでないのに、メニューの端から端まで

出てきそうな勢いでサービスしてくれる。

なもんだから毎回究極に満腹で苦しくなって帰る。

そんな明るい夫婦だが、会うのは10年ぶりだ。


今回も、「究極に腹をすかせて行くぞ!」

を合言葉に大洗に着いたのはちょうど昼。

そう、15時間ブッ続けで運転・・・。


まず墓参りをしてから店に向かった。


夫婦の姿はなく、

サービスしてもらってばかりじゃ申し訳ないから

店員にお好み2枚と焼きそばを注文。


あっという間にたいらげ、

さらにお好み1枚追加したところでおばちゃんに挨拶しに行くと、


あ~れ~! 久しぶり! よく来たね!」

と喜んでくれた。


ペルーでのことや、地震のことやら話していると、


おばちゃん 「飲み物何がいい?」

俺 「えっと、コーラ3つで」

おばちゃん 「えっ、ビールついじゃった。飲めるでしょ?」

俺 「いや、まだ運転があるんで・・・」

ジュン 「じゃあ、私が・・・」

おいっ!と突っ込む間にうまそうに飲んでやがる。


でも、これは満腹コースじゃないな、とホッとした。


お好み1枚を食べていると、

奥から皿いっぱいのイカを持ってきて、

「これも食べて」


でたっ!


「いや本当満腹なんですよ」


「大丈夫、持って帰ったらいいから」


さらに山盛りの肉を持ってきて、カイに


「ゴハンいる?ちょっと持ってきてあげようか?」


カイも断りゃあいいのに、


「じゃあ・・・はい・・・」


食うんかい!


それから必死で必死で口の中に運ぶ。


「ジュン、この肉食って」

「えー、じゃあイカ食べんさいや」

「カイ、これだけ食えねぇ?」

「もう入らん・・・」


これだけでは終わらない。


たたみかるように、あんみつ


さらに、「余ったやつだから夜にでも食べて」と言って

焼きそば2人前・・・。


・・・・・ギブアップ・・・・・


夜になり親戚の家に行き、

改めて無事を喜んだあと、

水戸のビジネスホテルで宿泊。


なんで親戚の家に泊まらなかったかっていうと、

そんなことしたら、家でも山のような料理に加え

大量のアルコールが用意され、

間違いなく明日の午前中は動けないのがわかっているから。



焼きそばとイカをつまみながら、

クラッシックラガー1本で、もうさすがに爆睡

・・・・つづく・・・・