1990年頃のことです。
スペイン新幹線AVE建設に伴う新コルドバ駅の工事中に遺跡が発掘されて
一時期、工事がストップしたということがありました。
一部はやむを得ず壊し、範囲外の部分は保存するという形で決着。
遺跡は駅の北側の在来線の線路に沿った位置にあります。
約2000年前のコルドバは、初代皇帝アウグストゥス治世下でイベリア半島における
ローマ帝国3大都市の一つに数えられ、ベティカという名で呼ばれていました。
ちなみに他の2都市は、タラゴナとメリダです。
また、少年時代の皇帝ネロの教師をつとめた、セネカという著名な哲学者の出身地でもあります。
紀元3~4世紀の遺跡
説明板には「パラティウム・マキシマス」とあり、ラテン語で大邸宅という意味。
この周辺には戦車の競技場もあったといわれています。
当時はキリスト教徒が迫害を受けた時代で、この地でも殉教者を出したそうです。
他にもコルドバには、ローマ橋、神殿跡、モザイクなど多数のローマ時代の遺構があります。

