ネットコラムで偶然に目にした「自己完結型」という言葉をキーワードとして、プチエッセイを書いているうちに、いつのまにか鉄オタ擁護論になっていました。
自己完結型の性格と聞くと、「ふむ、自分のことかな」と思った諸兄もおられるかもしれません。趣味や主張、行動において、閉じたサイクルの中で生きているタイプの人間を表した用語で、「オタク」の別な表現としては、なるほど言い得て妙。
一般的に、鉄道はあまり異性ウケしない趣味の一つです。
例えば、合コンやお見合いで「ご趣味は?」と問われて、「鉄道です」と答えたら、一瞬引かれて、話が続かない・・といったシーンも思い浮かびます。
そもそも、鉄ちゃんは合コンには、お出かけしないでしょう(笑)
鉄道オタクは絶対に女子にモテない男子タイプでしょうか?
僕が思春期から青春時代を過ごした1970~80年代の頃と比べますと、昨今の日本における鉄道ブームの中で、明らかにイメ-ジは変化しています。
特に、この分野における女性の進出はめざましいものがあり、驚くばかり。鉄子、鉄ママ、鉄ギャル・・世代も広範囲にわたり、アメブロにも写真家、ジャーナリスト、タレント、モデルとして第一線で活躍している女性陣もおられ、人気を博している状況です。
鉄ネタはテレビ番組やイベントにも頻繁に登場して引っ張りだこ。 広告業界の辣腕仕掛人の功績もあるでしょうし、マスコミ人の後押しもあって、鉄道はポピュラーな趣味となりました。僕の女子友の中にも、父親や兄弟の影響から、鉄道模型が好き♪という方は何人もいます。鉄オタだからといって世間体を気にしたり、引け目を感じなくても平気な時代になったように思われます。
鉄道オタクのメリットにも思いを致してみましょう。おしなべて鉄道おじさんは、家庭的で真面目、几帳面で堅実という傾向があるのではないでしょうか。
これはあくまでも一般論で、僕自身は例外ですが・・(苦笑)
鉄道趣味を続けるには、安定した収入が基盤となります。そのためには堅実な職業に就くことがベターです。また、レイアウトの展開には相応の空間を要しますので、借家では無理。持ち家に住むことも条件となってきます。
ちなみに僕の少年時代の鉄道仲間は、圧倒的な割合で公務員か教員になっていますし、結構一流企業に勤務している御仁にも、隠れ鉄模マンは多いそうです。
鉄ちゃんは、おしなべて肉食系ではなく、草食系タイプ。
娯楽に関しては、鉄道趣味である程度、リビドーを充足させることができますので、ギャンブルやキャバクラ遊びなどに狂って、無駄金を使うことはありません。クラブや風俗で散財するよりも、万札は機関車一輌のために使った方が価値があるとするからです。
でも、ブランド品に費やすのも勿体無いと考えてしまうので、彼女や奥様のためのブランドバックなどは、あまり買ってくれないかもしれません。
休日や余暇の過ごし方として、趣味に集中することはありますが、ある程度大目に見てあげましょう。こうした傾向は方向は違っても、男なら誰にでもあることで、週末ゴルフを口実にして、陰で浮気している男よりはマシと思わないといけません。一方でカノジョが歩み寄って、一緒に鉄道模型で遊んでくれようものなら、有頂天になって舞い上がるという単細胞的な面もあります。
いかがでしょうか。こうしてみると、鉄道趣味の男性は、家庭を大切にして、子煩悩なパパになる素質を備えています。すなわち理想の結婚相手になれるかもしれないと言えなくはないでしょうか。
しかし、最近の不況下では、家庭を持つ父親がオタク趣味を続けていくことが難しい時代になっています。僕は独り者なので比較的自由ですが、もし妻子がいたら、この状況で収入のかなりの部分を趣味に費やすことは不可能です。
過去に結婚した経験はありますが、そのままでいたら、鉄道趣味の復活は実現しなかったことは確かですし、そうした発想も生まれなかったと思います。
結婚にあたっては、お互いの趣味を理解することは大切です。その点、アメーバ鉄道ブログに集っておられる既婚者の方々は、奥様の理解を得て、バランスのとれた趣味ライフを送っていらっしゃる方が多いように見受けられます。
当ブログは鉄道テーマに限定していますので、完全鉄オタのイメージですが、他にも、各国旅行、オペラ鑑賞、短歌やポエム創作といった、幾つかの趣味を持っています。
現代は歴史の中でも、幸いにして安定期が比較的長く続いており、誰もが趣味を満喫できる時代です。それぞれの人生を「我が道GOing」とばかりに歩むことができます。後になって、ああ貴重な時代だった・・と懐かしむ時が、あるいはやってくるのかもしれません。