#190 うつ病発症1日前~発症当日・発症後335日目 ~やっぱり発症時の恐怖は忘れられない~ | サラリーマン弁護士がたまに書くブログ

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2019年7月にうつ病を発症したことをきっかけにブログを始めたサラリーマン弁護士が、書きたいことをたまに書いています。

このブログでは,うつ病を発症した2019年7月10日の100日前(4月1日)にさかのぼって,自分の行動や,その行動を今の時点から見て考えたことを書いてきましたが,今日はいよいよ発症の前日のことを書きたいと思います。まだまだ思い出したくない日(というか,まだ働きたくない「今の自分」が「思い出したくない日」と思い込もうとしている,という表現が正確なのかもしれません)ですが,書いていこうと思います。(第1回目はこちら。第2回目の大事なのでこちらからどうぞ)

 

【過去のこと・思い出したこと(発症1日前~発症当日)】

 

7月9日㈫:運命の前日です。昨日のブログで,㈯・㈰の東京旅行がうつ病のトリガー(引き金)になったと書きました。既に引き金が引かれていたわけですから,いつ症状が現れてもおかしくない状況だったわけです。そんなこの日,僕は朝からは普通に出勤しています。8時51分には事務所にやってきています。外出していませんが,午前9時からと午後4時からの打合せが入っていて,この打合せは滞りなく済ませています(と思います)。ただ,夕方の6時頃に,風邪を引く前のような「疲れがたまってぼーっとしている」ような感じがあったのをよく覚えています。だから,早めに帰ったんです。「風邪引きそうだな」「今日は早めに帰ってゆっくり寝よう」と思って,午後6時34分に退勤し,まっすぐ帰宅しています。

 

この「ぼーっとしている」という症状の他に,この日は,注意力散漫が以前よりもひどくなっていました。このブログにも書いたように,注意力散漫の症状は,以前から出ていたのですが,この日は更にひどくなり,目の前の仕事に集中しようとしても,電話の着信音や周囲の声や音が気になって仕方なく,仕事が手につかない状態でした。この注意力散漫の症状がひどくなったのも,疲れがたまっていることが原因と考え,早く帰ることにしたのです。

 

帰った後の僕は絶望していました。何に絶望していたかというと,「仕事が回らないこと」です。この日も当然仕事がたまっていて(しかも,その量がどんどん増えていた),残業しなきゃいけなかったのに,残業することなく帰宅してしまったので,そのしわ寄せが翌日以降にきちゃうことに絶望していました。書面の提出期限はどんどん迫るし(というか,提出期限がとっくに過ぎているのもたくさんありました),仮差押えの新規案件も入ってくるし,疲労で正常な判断能力を奪われていたのもあって,パニックと絶望に打ちひしがれていました。

 

帰宅直後のLINEには悲痛な叫びが書かれています。「もう仕事まわらん」「体調崩す」というメッセージがあるのですが,今になって振り返ると,つらい気持ちが痛いほどわかります。大変だったな,おれ。「明けない夜はない」と今の自分から伝えてあげたいけど,当時の僕には,そんな声は届かないだろうなぁ。

 

この晩の彼女とのSkypeもよく覚えています。とにかく仕事が山積みで時間に追われていた僕は,現状を踏まえ,翌日からどういうスタンスで仕事をしていくべきか,Skypeで話しながら考えていました。「時間は限られていて,その中で優先順位をつけて1つ1つこなしていく」「それでも間に合わないものは仕方ない」という,当時の僕にしてはなかなか良い結論を出すことができ,それでひと安心した僕は,午後11時頃,眠りにつきました。絶望とパニックに陥り,疲労で正常な判断能力を失っていたにもかかわらず,こういう結論を出すことができるなんて,なかなかどうして,僕の潜在能力も捨てたもんじゃありません(笑)。

 

ただ,この夜に本当の恐怖が訪れました。

 

まあ,弁護士という仕事をしていると,大きなプレッシャーを感じる日がしばしば訪れます。僕だって,2年半しか弁護士の仕事をしていませんでしたが,その中でも,プレッシャーで寝付きが悪くなる日もありました。とはいえ,そういう日でも寝付く方法は,僕なりに習得していました。いろいろと寝る前に考えてしまうタチだけれども,その思考の巡りに折り合いをつけて寝る方法は,うつ病発症前の時点でも,身につけていたのです。

 

この日も,↑のSkypeでひと安心したわけですから,これまで通り,「プレッシャーとの折り合いをつけられた」と思って,ベッドに入り,無事に寝付くことができました。

 

ところが。

 

午前1時30分頃に目が覚めてしまいました。眠りについたのが11時くらいだったので,2時間半で目が覚めてしまったのです。とはいえ,僕だって夜中にふと目が覚めたことはあります。夜中におしっこしたくて目が覚めたりとか,そうじゃなくても,夜中になんか目が覚めてしまった経験はあります。でも,そういうときって,ベッドでゴロゴロしていたらいつの間にか眠りにつくのが普通だと思います。でも,このときの僕はそうじゃなかった。

 

めちゃくちゃに疲労感はあって,今すぐにでもぐっすり眠りたいのに,目がさえてさえて仕方なかったのです。どんどん身体が熱を帯び,頭の中は得体のしれない恐怖に襲われました。この恐怖と身体のほてりで全然眠れるような状態じゃなくなってしまったのです。そして,「眠りたいのに眠れない」という状態がさらに恐怖を増幅させます。「身体はこんなに疲れを感じているのに眠れない。なんで?どうして?」この不安が,恐怖という火に油を注いだのです。

 

もう1つの不安は,↑に書いた「ひと安心」に起因します。つまり,この日は,それまで僕がやってきたように「プレッシャーとなんとか折り合いをつけて眠った」のです。そうやって折り合いをつけていれば,これまでの経験上,眠れないことはなかったのです。にもかかわらず,この日は,僕の中での常識に反して,「プレッシャーと折り合いをつけた」のに「眠れない」という事態が生じてしまった。こういった,自分の中の常識を超えていることにも,大きな不安を覚えたのです。

 

今振り返ると「知らない(自分の常識からは考えられない)=怖い」という図式に,自分がモロにはまっていただけなんですが(自分の常識では考えられないこと=知らないことって,長い人生を歩んでいれば,いくらでも起きることを,今回のうつ病で少しは学べたので,ここからは,知らない=怖いという図式にハマらないよう気をつけます)

 

得体のしれない恐怖と,その火に油を注ぐ不安を感じた僕は,恐怖・不安・パニックの三拍子が揃い,安心を求めて,まず,彼女に鬼電しました(#メンヘラ彼氏おつ)。もちろん,彼女は寝てましたから,出ることはできず,その次に僕は母親に電話しました。母親は電話に出てくれて,仕事が山積みなこと,その仕事も翌日からなんとか回そうと計画していたこと,そうやってプレッシャーに折り合いをつけたのに,これまでの経験とは違ってこの日は眠れず,そのことがとても不安で恐怖を感じていること,そういったことを伝えました。母は,本当にありがたいことに,朝まで電話に付き合ってくれました。心から感謝しています。ということは,僕はこの日,朝まで眠れなかったのです。言葉通り「一睡も」できませんでした。

 

不安と恐怖で朝を迎えた僕は,母親のアドバイスもあり,とりあえず病院を受診するために,その日(7月10日)に休むことを伝えに,事務所へ行きました。

 

→今日はここまで

 

【今日経験したこと・経験して考えたこと(発症335日目)】

・今日できた仕事・勉強

今日は休みでした。朝から絶好調ではなかったので,勉強はしていません。

 

・仕事・勉強以外に今日やったこと

昨晩放送された『乃木坂工事中』を見てました。やっぱり,バナナマンと乃木坂46の絡みはおもしろい(笑)。

 

【今日のうつ病】

昨晩は10時30頃に布団に入りました。早めに布団に入ったのですが,寝付きは悪かったです。おそらく,30分~1時間ほど寝付くまで時間がかかったような気がします。そして,寝付いた後も,夜中に1度目が覚めたような気がします。そこからは朝7時14分まで眠れました。今日は結構眠れているはずなんですが,それほど調子が上向くことはありませんでした。午前中少し外出して,午後からは今日も献血に来ています(69回目)。

 

今日もブログ書けてよかった!

それではまた明日!

 

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