4月から一年間、交換留学生として大阪に行く、ゲオルクと知り合った。
大阪といえばやっぱり突込みが大事。
なんでやねん(Was geh's denn ab?)
何ゆうとんねん(Was erzaehlst du denn?/Was larbernst du?)
ありえへん(Krass/Ich glaub's kaum)
などなど。
ゲオルクは23とは思えない童顔のかわいいドイツ人。
あたしが突っ込みを教えたらあぜんとして
Ich ziehe vor dir meinen Hut.
(敬意を表します・脱帽しました)
と言われた。
全然ニュアンス分かってなかったけど、かなり
bosehaft(いじわる)でSpitze Zunge(毒舌)なんだって!
夜にロバートに会ってそのことを言ったら、
「そりゃそうだ!さわやかな人に言っちゃだめって言ったじゃん!」
だって。
おいー!
なんかロバートといるとそんなんばっかり。
今日新たに覚えたのは
’s larbernst du,fuer'n scheiss euda!
くだらねえこと言ってんじゃねえ!
Lass die faule Witze!
寒いこと言うな!
Halt die Klappe!
だまれ!
Alter
おまえ
das Ferkel
すけべ
der Wichser
やなやつ
der Zocker
ゲーマー
産婦人科の話をした。
もうピル飲んでるのかと思ってたけど、生理の日から始めなくちゃいけないことを言ったらちょっとがっかりしてた。
あと2週間はあるから。
検査受けて妊娠してなかったことを言ったら当然喜んでたけど、
「よかった。まだ若いから自由でいたい。だから責任取れないし、取りたくない」
ってさらっと言われて唖然とした。
普通そんなこと言うか?
これにはさすがに切れた。
ロバートに悪気はないから、あたしの態度の変化にうろたえてる。
そんなこと言われたら許せないのが分からないのは、ドイツ人だからか?男だからか?
「ゴム付けてって言ってるのに、今までさんざん生でやっといて責任取れないってなんだよ!?まじありえない!だったらエッチするな!」
って言ったら
「そうなったら責任は取るよ。義務だから」
「生むか下ろすかはそっちに任せる。でもどっちにしても・・・分かるでしょ?」
だって!!
そんなこと平気でいえることが信じられない。
ロバートの気持ちは分かる。
と言うかそれは感じてた。
妊娠という事態を受け止められるほど器の大きい男ではないし、間違っても結婚というかたちの責任のとり方はしない。
たぶん大部分の男が同じように考えてる。
わかっててても、実際に言われるのとは別だ!
「最低。最悪。頼りなさすぎ!」
って責めても
「これはもって生まれた性質だから。仕方ない」
だって!
本気でありえない、こいつ。
「でもZusammenでしょ?」
って必死であたしをなだめようとするけど、ほんとに分かってない。
ただ気分を変えてそのことを忘れればいいと思ってる。
根本的な解決をしようという発想がない。
今までほんとに女の子とまじめに向き合ったことがないんじゃないかなって思った。
そんなところにまたあきれて、腹が立った。
ほかにどんないいところがあって、どんなにそこに惹かれても、こんな大事な部分が欠けていたら無理なんじゃないかな。
「こんなだめ男と付き合ってても、この先いいことない気がする」
って言ったら、いいことをいいところと思ったみたいで、
「いいところはある。Leidenschaft(情熱)」
だって。
こないだけんかしたとき機嫌が直ったからって
「好きだよ。」
を連発。
ほんとに分かってない!!
機嫌取るのに疲れたら逆切れしそうな気さえした。
「気持ちは分かるけどそれを言うな。まじしらける!」
って言ったら
「分かった。正直すぎたからこれからは正直に言わないようにする」
とか言ってるし。
そういうことじゃなくて、気を使えってこと。
もっと大事にしろってこと。
気を使うって意味が伝わらなかったから
「ようはムカつかせるなってこと」
って言ったら、あまりに自明なことにはっとなってた。
これから気をつけるって言うけど、ほんとに分かったのか分かんないから、ドイツ語で言ってもらった。
Umsichtig seinというんだって。
この男に今何を話してもわかんないというあきらめで、今日はこれ以上このことを話す気がなくなった。
「ほんとがっかりしたわ。今までこれくらい好きだったのが今はもうこんくらい」
って手で棒グラフを作って半減した気持ちを見せた。
そしたら
「俺は逆!前より好きになった」
って言った口調が、機嫌取りとりという感じではなくいつもの正直さからだったからびっくり。
そうなんだ!
それ以来ロバートがちょっと変わった。
今まで無神経に何でも言ってたけど気をつけるようになったし、やさしくなった。
そしていっぱいほめてくれるようになった。
言葉で愛情を伝えるってことを日本人の男はしないから、それは素直にうれしい。
前より好きじゃなくなったって言うあたしの言葉を気にして、何とか挽回しようとがんばってる。
また週末を家とスーパーだけで過ごす。
音楽とゲームとごはんと寝るだけ。
ほんと不健康でdekadent(退廃的)な生活。
「ドイツ人の女だったらいつもすぐ文句を言うけど、お前は違う」
ってうれしそうに言われたけどそれってほめてる?
相変わらずロバートのことは好きだけど、あの点はいまだに許せない。
そのせいで気持ちが減ってしまったし、期待もしなくなった。
元彼を思い出して比べてしまったり。
でもロバートの気持ちは着実にあたしに向き始めてくれてるのかな。
前は今を楽しく、先のことはKeine Ahnung!としか言わなかったのに、
「今度二人で~に行こう」
とか
「夏になったら~しよう」
と言ってくれるし、まだ半年以上先のあたしの誕生日をスケジュールに登録してくれた。
そういうのは素直にうれしい。
そしてあたしの名前をタイトルにしたミニマルを作っていたことにちょっと感動。
向き合うことで、ロバートの人間不信からくる壁を壊せたらいいな。