前回のブログで、旧約聖書読んだきっかけや、旧約聖書について新約聖書との関係や旧約聖書の構成などを書きました。

 

今回は内容について書こうと思います。

 

 

 

 旧約聖書の難しさ

 

 

読んでみてまず感じたのは、登場人物が非常に多いうえに地名もたくさん出てきて、整理しながら読まないと混乱します。

 

私は学生時代、世界史が大変苦手で、人名や地名がなかなか覚えられませんでした。

 

一回目に読んだ際に登場人物の系図を書きましたが、あまりにも人数が多いので、全員について書ききれませんでした。

 

ここまでは、私の問題です。

 

この本の解説を読んで驚いたのは、「資料の問題」と題して書かれていますが、旧約聖書は「祭司資料」「ヤ資料」とからなっています。さらに「エロヒム資料」も使われているとのこと。

 

たしかに最初の天地創造の場面では、2つの物語があり、7日間で天地を創造した話は、「神」がなしたことになっていますが、もうひとつの創造記は、「神」ではなく、「ヤエ」と書かれており、また話の内容が異なります。

 

そこで旧約聖書の書かれた歴史を調べると、紀元前1100年頃から1000年以上もの年月を経て築かれているようです。

 

さらに原典は、日本聖書協会のHPによるとヘブライ語で書かれています。しかし、ユダヤ人がヘブライ語を理解できなくなり、ギリシャ語に翻訳されました。これは紀元前3世紀中頃で、イスラエル12部族から6人ずつの翻訳者が出て、72日間かけて行われたそうです。これを「70人訳」というそうです。

 

このような複雑さのため、この本の註釈を読んでも、不明と書かれている箇所もあり、系図も上記の「資料の問題」によって多少異なっています。

 

そこでこの本の解説を読んだ後に再度読み返しました。その際に系図を自分で作りましたが、登場人物全員を書くのではなく、主要な人物あるいはあとで登場する人物に絞って書きました。

 

それでは内容に入りますが、全体を要約をするのではなく、有名は話や主要な話に絞って書こうと思います。

 

天地創造

 

最初に神が、「光あれよ」と言われ、光が出来て、光と暗黒との混合を分け、光を昼と呼び、暗黒を夜と呼ばれた。

 

これが1日目。

 

さらに大空、地と海、太陽と月と星、海と地の生き物、人間を6日間かけて創造し7日目にはお休みになった。

 

(1週間の始まり)

 

 

楽園追放

 

神はアダムとエバをつくり、エデンで暮らしていたが、蛇にそそのかされてエバが神から食べてはいけないと言われていた善悪の智慧の木の実を食べてしまった。

 

神は、エバに出産の苦しみを、アダムには食べ物を得るために働く試練を与え、エデンから追放した。

 

(人間の罪と苦悩の苦しみの始まり)

 

カインとアベル

 

アダムとエバは、カインとアベルという男の兄弟を出産。カインは嫉妬から弟のアベルを殺してしまう。

 

(人類最初の殺人)

 

ノアの箱舟

 

アダムとエバの間には、セツという男の子が生まれた。

 

カインもセツも子供をもうけて、子孫は増えていった。

 

そういった中、人の悪が増し加わり、神は人を滅亡させようとした。しかし、セツの子孫ノアは義(ただ)しい人であったので、神は洪水を起こす前にノアに箱舟を作らせて、ノアと家族・動物を箱舟に避難させた後に、洪水をおこし、ノア以外の人は全滅した。

 

(選ばれた一族)

 

バベルの塔

 

ノアの一族は同じ言語を話していた。彼らは、天に達する塔を造り、有名にしようとした。この人間の傲慢さに神は怒り、彼らの言葉を混乱させ、言葉をバラバラにして互いに通じないようにした。

 

(言語の分散)

 

アブラハム

 

ノアの子孫アブラハムは、神の命令に従い、カナン(イスラエル)に移り住んだ。

 

(イスラエルの祖)

 

 

イサクとイシマエルの誕生

 

アブラハムの妻サラは子供が生めず、エジプト人侍女ハガルとの間にイシエマルを生んだが、サラがハガルを嫉妬し、ハガルを追い出した。イシエマルはエジプトで子孫を残す。

 

(アラブ人)

 

イサク、ヤコブ

 

サラは年老いてから子供ができ、イサクと名付けた。

 

イサクの子は双子でエサウとヤコブ。ヤコブは神からイスラエルと名乗るよう告げられる。

 

(イスラエル)

 

ヨセフ①

 

ヤコブには11人の息子(あとから12番目のベニヤミンが生まれる)がいて、当時一番下のヨセフは兄たちからよく思われずに殺されそうになるが、兄弟のユダらによって救われるが、エジプト人の奴隷とされた。

 

(12の部族の始まり)

 

ヨセフ②

 

ヨセフは、エジプトで権力者となり、7年の豊作のあとに7年の飢饉がくることを夢で解き明かし、豊作の間に食糧を蓄えて飢饉に備えた。

カナンに住むヤコブの兄弟たちは、飢饉に直面しエジプトへ食糧を求めてやってきた。

彼らはヨセフの前に顔を地つけて礼をするが、彼らはヨセフであることを気づかなかった。ヨセフは兄弟を気づく。

ヨセフは彼らを試すが、結局正体を明らかにして、父ヤコブも含め兄弟たちを許した。

最後にヤコブが12人の子を祝福すべきところに応じて祝福した。

 

この本の表紙にあるように、「イスラエル民族の祖先たちの罪と罰の記録、壮大な神と人類の物語」です。

 

神は罪を与え、救いもするのです。

 

 

創世記はエジプトで物語が終わり、次の「出エジプト記」につながります。

 

エジプトからカナン(イスラエル)に戻って物語が再開するものと想像しますが、読むのはここまでとします。

 

Huey Lewisの歌(Jacob's Ladder)にも取り上げられたヤコブの梯子の話しなどまだ書きたかったですが、長くなってしまったのでやめます。

 

ユダヤ人が今までに経験してきた不幸な歴史は認識しますが、イスラエルとアラブは早く停戦してほしいものです。

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。