コーチングは 2日習って機能するのか | フリーランス・個人事業主・一人社長のプロ・コーチ

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ある勉強会でお会いした方のことです。
勉強会のあとの懇親会で、初めて同席し、お話をしました。
名刺交換をして、どういうお仕事をされて
いるんですか?と聞き合う内に、
私の仕事であるコーチングの話題になりました。

その方も会社の研修で
2日間ほど勉強されたそうです。
そして、これは良いと思った。

ところが、すぐに使ってみようとすると、何か変。
覚えたばかりのフレーズで「で、本当はどうしたいの?」
と聞いてみたところ、
返事が返ってこないんだそうです。
周りの人が戸惑っている様子が目に浮かびました。

「いつも自分で目標を設定するように言ってるのに、
なんでだろうなあ」
と首をかしげていらっしゃる。

本当は何をしたいのかという質問は、
仕事上の目標設定を超えて、
その人の人生観に触れる可能性のある、
深い質問ですから、
聞かれた相手も、
不意を突かれたの知れませんね。


新しいことを始めると、
行動パターンが変わります。

特にコミュニケーションスキルの場合、
話し方が意図と結びついているので、
急に話し方を変えると、
意図が伝わらないことがあります。
「え?どうしたの?何が言いたいの?」と
一瞬引かれてしまうのです。

この場合も、
仕事がもっとやりがいのあるものに
なるよう願っているという意図が、
お膳立てとして伝わっていたら、
相手の反応はまた違っていたかも知れません。

でも、ナイスチャレンジでしたよね。
良いと分かってもやらない人のほうが多いんですから。

良い質問は、相手の意表を突き、深い思考に導きます。
その時はすぐにお返事が得られなくても、
次の機会への、お膳立てになっていることでしょう。


その方のお話では、普段から上司とも部下とも、
うまくいっているとのこと。
勉強熱心で、
コーチングの本を 10冊以上読んで、
試しているそうです。

私とお話ししていても、
明るく熱心で、受容的でもある。
日頃から慕われていることが推測される方でした。

そんな方ですから、相手を問題視するのではなく、
ご自分の質問のしかたをどうしようかと、
次の工夫を考えていらっしゃいました。
さすがですね。

私がお勧めしたのは、練習する場を持つこと。
何事も、はじめからうまくいくとは限りません。
出来ることもあるし出来ないこともあります。

だから、コーチングのコースに
通われることをお勧めしました。
そこでなら、相手に引かれることも心配せず、
思い切って色々なコミュニケーションの
実験をすることが出来ます。

どんなふうに聴いてくれたら話しやすいか、
話の展開のどのタイミングで、
どの質問を入れたら視界が開けるのか、
そこに視点を持ちながらクライアント役を
務めてくれる仲間がいると、
とても勉強になります。

難しいな、できるかな、と一人で考えず、
練習の場を、探してみて下さい。