サッカー日本に学ぶ強いチームのあり方。No2/3。 | 集めない集客術「お客様引き寄せの法則」

集めない集客術「お客様引き寄せの法則」

集客コンサルタント&NLPコーチ高取剛充。そのままのあなたらしさを魅力的に活かすブランディングと、ブログやSNSで人のつながりを作る共感信頼型マーケティングを、お伝えしています。

私は日本サッカーの特質が組織サッカーにあり、

個人技では欧州にも南米にも叶わないのだと思っていた。


ところが、ブラジルからの技術移植もあったせいか、

もともと勤勉な練習や日本人の細かさがあるせいか、

実は個人技は低くなかったらしいのだ。


オフト監督が就任した時に日本チームを見て思ったのは

「彼らはチームという物を理解していない」ということ。


今は悠々自適のオフト氏がNHKのインタビューに答える言葉に、

私は仰天してしまった。

「なんだ、個人の力は有ったのか。

問題はそこじゃなくて、強いと思っていたチーム力が、

無かった点だったんだ。」


選手達は自分のことばかり考えていたそうだ。

きっと選手達自身はそういう自覚はなかったと思う。

だがオフト監督が一番最初にしたことは、

合宿で選手達を相部屋にしたことだった。

日常のコミュニケーションである。


会社員なら、仕事を終えた後の

オフラインコミュニケーションが、まだまだ盛んだった時代。


それを監督が設定しなければならないほど、

チーム間のコミュニケーションが少なかったとは、

想像もしていなかった。


よく考えてみれば、そうかもしれない。

日本人がどうのという以前に、

全国各チームから、競争を生き残って選抜された選手たち。

個々のプライドも、レギュラー争いも有ったと思う。


しかし、オフト監督の


「互いの強みを活かすのがチームだ」

という言葉に象徴されるあり方は、

きっと初めてだったに違いない。


私たちは普通、「チームのために」という言葉で、

自分を抑制していないだろうか。


個人の強みを活かすより、

チームの基準に合わせて強みを減らし弱みをカバーして、

突出しないようにしてきていなかったか。


チームとの関係を語るとき「犠牲」という言葉が、

付き物になっていなかったか。

個を殺してまで貢献する崇高さから、

「そうまでして」を抜かして、

日頃から個を殺すような集団圧を加えていなかったか。


そういう、「規律」のような日本の「チーム」に反して

自分の強みを表現し、突出してきた選手達を集めたのだから、

代表チームが個性的なのは当然だったかもしれない。

印象的だったのは、オフト監督の指揮の下、

試合に出た選手(都並だったと思う)へのインタビュー。

アジア予選で韓国に勝った試合を語った言葉だ。


「パスが通るんですよ。あの強い韓国の選手達が、

はあはあ息を切らしているんです。」

いつも勝てなかったあの相手が、

自分たちに引き回だれている。

そのことを、選手自身が、試合中に驚いているのだ。


オフト監督のメッセージは、

メンバー間の瞬時のコミュニケーションを、

どれほど劇的に変えたことだろうか。


つづく