般若心経、その流れ | 宇宙の知恵☆人生を歩む地図

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「人生を歩む地図」なくしてあなたは
この世をどのように生き進むのでしょうか?
地図なくして、あなたは迷わず進んでいけますか?



↓「暗号は解読された般若心経」に出会って5年と半年が過ぎた。
縁あっての出会い
2017年の3月3日に出会いました。


これだけの時が過ぎて、私の心境に変化はあったのだろうか

以来以来ほとんど毎日、「人間やりなおし」「自分の発見」1~6、

と平行して本を読んでいます。
散歩するときも、聞きながらの散歩です。

これでいいのだ、これしか無いのだ、といった確信めいたものは
生まれてます。
それ以前でしたら、ああでもないか、こっちかな、これもいいかも……
といった、まあ迷いの渦の中で幸せを模索していたのかなと思える。

そんな意味で、これがこの山を登る正しい地図、って感覚はある。
とはいっても、まだまだ登り始めたばかしかな? との奥深さも感じる。

「暗号は解読された般若心経」で示された世界観。
「人間やりなおし」で説かれる、行の方法。
ここのブログでも少しずつ書いていきたいと思っておりますが、
何せ、私自身、まだまだ登り始めたばかし、って感じる時もあるので、
もうすこし理解を深めてから書きたい、との思いもあります。


現存する最古の般若心経サンスクリット本(梵本)は東京国立博物館所蔵(法隆寺献納宝物)
の貝葉本(東京国立博物館によれば後グプタ時代・7~8世紀の写本)であり、
これを法隆寺本(もしくは法隆寺貝葉心経)と称する。(下写真)




鳩摩羅什訳「摩訶般若波羅蜜大明呪経」

が現存最古の漢訳とされる。
鳩摩羅什(くまらじゅう)344年 - 413年、
の訳した般若心経を紹介します。


摩訶般若波羅蜜大明呪経
観世音菩薩。行深般若波羅蜜時。照見五陰空。度一切苦厄。
舎利弗。色空故無悩壊相。受空故無受相。想空故無知相。
行空故無作相。識空故無覚相。何以故。
舎利弗。非色異空。非空異色。色即是空。空即是色。受想行識亦如是。
舎利弗。是諸法空相。不生不滅。不垢不淨。不増不減。
是空法。非過去非未來非現在。
是故空中。無色無受想行識。
無眼耳鼻舌身意。無色声香味觸触法。無眼界乃至無意識界。
無無明亦無無明尽。乃至無老死無老死尽。無苦集滅道。無智亦無得。
以無所得故。
菩薩依般若波羅蜜故。心無罣礙。無罣礙故無有恐怖。
離一切顛倒夢想苦悩。究竟涅槃。三世諸仏依般若波羅蜜故。
得阿耨多羅三藐三菩提。故知般若波羅蜜。
是大明呪。
無上明呪。無等等明呪。
能除一切苦真実不虚。故説般若波羅蜜呪即説呪曰。
竭帝竭帝 波羅竭帝 波羅僧竭帝 菩提僧莎呵。
摩訶般若波羅蜜大明呪経





玄奘(げんじょう) 602年 - 664年、 の漢訳です。

仏説・摩訶般若波羅蜜多心経
観自在菩薩。行深般若波羅蜜多時。照見五蘊皆空。度一切苦厄。
舎利子。色不異空空不異色。色即是空空即是色。受想行識。亦復如是。
舎利子。是諸法空相。不生不滅。不垢不浄。不増不減。
是故空中。無色無受想行識。
無眼耳鼻舌身意。無色声香味触法。無眼界乃至無意識界。
無無明亦無無明尽。至無老死亦無老死尽。無苦集滅道。無智亦無得。
以無所得故。
菩提薩埵依般若波羅蜜多故。心無罣礙。無罣礙故無有恐怖。
遠離一切顛倒夢想。究竟涅槃。三世諸仏依般若波羅蜜多故。
得阿耨多羅三藐三菩提。故知般若波羅蜜多。
是大神呪。是大明呪。
是無上呪。是無等等呪、
能除一切苦真実不虚。故説般若波羅蜜多呪即説呪曰。
羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶。
般若心経


――尚、二つを比較しやすいように、句点、改行は統一しました――


鳩摩羅什(くまらじゅう)344年 - 413年
玄奘(げんじょう) 602年 - 664年
250年から300年の歳月差があります、そして
この二つの般若心経はとてもよく似ております。
玄奘が鳩摩羅什の漢訳を参考に新漢訳として
般若心経を著した、と考えられても無理はありません。

ちなみにサンスクリット本(梵本)の原本が鳩摩羅什の時代、
あるいは玄奘の時代にあったのかは疑問です。
無かったとしたら、何を元に漢訳したのか……
漢訳者らが般若経群を漢訳している課程で、漢語で編纂された。
かもかも、って推測。

そこで、龍樹(150-250年頃)
彼は当時の大乗仏教を「中論」を表し、
「空」とは実態のないカラと説いたのです。

しかし龍樹が「中論」を表した頃、般若経群は沢山
出てきておりましたが、まだ「般若心経」は
編纂されていなかった。

ということは……想像ですが、龍樹の「中論」に対しての
「空」感を「般若心経」では反論したかった、しかし、
その時代に「空」とは宇宙の根源、生命の根元、唯一の実在、
そんなに表立ってはいえなかったのだろう、と推測します。

龍樹の「中論」→ 般若心経編纂 → 鳩摩羅什訳 って
流れになるのかな。