(少子化問題①からつづく)
さて、人口減少問題のもうひとつの解決策として、
それがいいか、悪いかは別として、
だれでも容易に想像できるのが、
移民の大量受け入れである。
(内田樹先生がより重きを置いておられた
こちらの話題については、
いろんな観点でお話しをされていますが、
こちらのブログで載せるのは、
前の①でも同じですが、
ごくごく一部分のお話のピックアップに
すぎないことをご了承ください。)
元来日本は地形的に他民族が入りにくい島国であり、
長らく鎖国状態の時代もあったので、
私も含めた一般国民の感覚や感情としては、
大量移民ということに対してはものすごく
抵抗があるのではないだろうかと思う。
内田先生は、そうした国民感情の前に
まず、人口問題のいちばんベースにあるところの
現実を把握してほしいという。
”日本の場合、今だいたい290万人の
外国人労働者がいるわけですけれども、
これからも急激に生産年齢人口が減っていきますんで、
今の社会システムを維持しようと思ったら、
毎年数十万ベースで外国人労働者を入れていかないと
システムが回らなくなっているということです。
小売店とか、医療とか、流通とか、あと農業なんかも
もう外国人労働者なしには成立しないというところまで
人手不足になっていますよね。
それなのに、移民を入れたらどうかとか、
いや、入れるのどうかなとか言ってますけども、
いちばんありうる問題というのは、
移民が来なくなっちゃうということなんですよね。”![]()
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日本が断るんじゃなくて、先方から断られるというのが
いちばんやばいシナリオというわけである。![]()
なぜならば、韓国、台湾、中国、他の東アジアの先進国が
日本と同じくほぼ同時に人口急減局面に入ってくるからだ。
中国の場合なんかでも、短期的に1億人
ぐらい減るらしい。
(さすがに規模感がハンパない
)
それに中国をはじめとする各国は、経済維持どころか、
さらに経済成長していこうともくろんでいるわけだから
移民労働者の激しい奪い合いが起こることは
火を見るより明らかだ。
他の3カ国には、どこからマンパワーを持ってくるか
についてのプランがあるらしいのだが、
日本だけが、ノープランなのだ。![]()
(他の3カ国がどこから移民労働者を持ってくるかは
内田先生しか知りえない
とてもおもしろい話もあるのですが、
ここでは長いので割愛します。
書籍化されたものをぜひお読みください。
クライアント様なので堂々と宣伝させて
いただきますが。
)
だが正直、仮に日本が人口減少を補えるほどの
移民の獲得に成功したとしても、
大量移民を受け入れた後の、日本の未来への不安が
どうしても拭いきれない。
これまで高い技術と文化を誇ってきた
日本の美しき国の形が崩されていって、
衰退に向かわないだろうかと。
”たしかに移民を受け入れるというのは難しい問題です。
フランスとドイツはもう完全に移民政策に
大失敗しています。
多様性と包摂ということがきちんとできない社会が
移民問題に踏み込んでいった場合に
大混乱が起きるわけです。
だから、とにかくすべての国々のすべての社会が、
共生が可能なような成熟した社会になっていく
ということが実は、最優先なんです。
自分と人種も違う、宗教も違う、言語も違う、
生活習慣も違う人たちとでも一緒に生きて、働いて
一緒に良きものを作り出していかなければならない。
その能力が
これから生きる人たちにとっていちばん大事な能力、
共生する力です。
なかなかそのことを声を大にして言う人がいないので、
僕がいちばん言いたいことはそのことなんです。”
実は、この講義が行われたのは、
ロシアがウクライナに侵攻する前のものなのだが、
あの国の独裁者の醜悪さを見せつけられると
民族や国家の優位性に固執することへの
愚かさを思わずにはいられない。
人間として何が健全で豊かであるかといえば、
内田先生のおっしゃるように、
文化の違う、どんな人種の人たちとも
一緒に手を取り合って、
お互いを尊重しあい、
新しい国や社会を作っていくこと、
そこに大きな学びがあり、
さらに国民と国の成長があるということなのだろう。
日本列島も、
何千年というタイムスパンで考えれば、
人々が共生してきた歴史が
ちゃんとDNAにも残されているという。
3回大きな移民の波があり、
人種も、まったく生活のしかたも違う人たちが
大陸から来て、半島から来て、
それからポリネシアから来ている。
普通は、先住の民族と渡来の民族は
殺し合いになって、
どっちかが殲滅されるか、
どっちかが奴隷になる。
それをちゃんと共生して、
いろんな人たちの血統が混ざりあって
今の日本人というのは
できあがっているわけでなのある。
そんなDNAを持つ日本人は、
考えてみれば、
まさに多様性と包摂
(ダイバシティー&インクルージョン)
を見事にやり遂げて、
共生社会として
世界のお手本になるような国になっても
おかしくないのではないか。![]()
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(さて、内田先生によると、
アメリカが今でも世界の超覇権国家でいられるのは
上手な移民の取り込みに成功しているからだと言う。
それはただのマンパワーだけではなくて、
イノベーターを取り込んでいるから。
ここも移民政策としては重要なところなので、
その他のおもしろいお話も含め、時間の余裕があれば
”番外編”でアップするかもしれませんが、
とりあえず、今回は②で完結です。ここまで
お読みいただき、ありがとうございました)
内田樹氏のウィキペディアを見ていたら、
氏がナイアガラーだと知りました。
私も大滝詠一ファンのナイアガラー、
勝手に親近感![]()













