自分はなんのために生まれてきたのだろうと
いくら自問自答しても、
明快な答えが出るものではない。
最近はようやく、
そんな疑問を持つ必要はないのだという
ことがわかりかけてきた。
ただ生きて、経験して、
その経験が楽しかろうが、つらかろうが、
それを感じ尽くすこと
それで十分なのだ。
広い地球で、たまたま日本に生まれたのは、
なんという幸運だっただろう。
美しい四季のある国。
どこか遠い星から降り立った地球外からの旅人のような
いつも新鮮な目で
季節の移り変わりを味わっていこう。
そうすると、
微かな季節の変化も
とても愛おしく思えるようになるものだ。
例えば冬から早春への変化なら、
深夜であろうと、
往来を通る車の音の響きの違いにすら
春の兆しを感じることができる。
そして、
春の気を含んだ闇はしっとりとしていながら
同時にふわふわしていて、
眠りに身を沈めるときの特別な悦びがある。
陰翳礼讃![]()

















