○イギリス国教会
イギリスでは,国王ヘンリ8世がスペイン王家出身の王妃との離婚を認めようとしない教皇と対立して,宗教改革が始まった。彼は1534年の国王至上法(首長法)で国王がイギリス国内の教会(国教会)の首長であると宣言してカトリック世界から離脱し,さらに修道院を議会立法で廃止して,その広大な土地財産を没収した。しかし,教義面の改革がすすんだのは長男のエドワード6世の治世であった。つぎの女王メアリ1世はスペイン王室と結んでカトリックを復活しようとくわだてたが,エリザベス1世の治世になって,1559年の統一法でイギリス独自の教会体制が最終的に確立した。イギリス国教会は,ほぼカルヴァン主義を採用しているが,司教(主教)制を維持するほか,儀式の面でも旧教に似かよった点を残しているため,ピューリタン(清教徒)と呼ばれた人々はカルヴァン主義をより徹底することを求めた。