やるのかやらないないのか | 原型師は燃えているか?

原型師は燃えているか?

見せてもらおうか そのオヤジの奮戦とやらを

2年程前にサバイバルゲームを再開した。
25年振りくらいになる。
と言っても、やった回数はたった3回だが。

サバゲを再開する前は、「リアルな軍隊行動」を目指す「リエナクトメント」を何年もやっていた。
階級が存在し、指揮命令系統もある点が、「撃ち合いゴッコ」であるサバイバルゲームと大きく違う。
中隊命令に従い下士官が直接指揮し、我々「兵隊」はその通りに行動する。
(戦闘だけではなく移動、食事、陣地構築まで行動に含まれる。サバゲには食事中の交代制歩哨勤務などない(笑))
直接の指揮を素人から現役の陸自下士官まで経験した為、指揮能力の優劣で状況が大きく変わる事を「兵隊」として実感した。
私の求めるものはリエナクトだった。
こういう下地があっての復帰だった。

一人で「敵」の後ろに忍び寄る事が出来た。
敵も一人で建物の中で無警戒に背中を見せていた。
距離3メートル。
私はサバゲではセミオートしか使わないが(リアルな個人装備弾数を考えると、フルオートでは弾不足になるから)、どう撃ったって当たる。

だが、この距離で撃ったら痛いだろうなと思った。
かわいそう。。かも。
パワー規制されているエアガン(初速を基準値以内に調整している)でも、この距離で撃たれると痛い。
声を掛けて振り向いた時に撃つか、そのまま撃つか。
逡巡する。
0.5秒くらい。

声を掛けたら、相手は振り向きざまにフルオートで撃ちながら逃げた。
想定外だ。
一瞬遅れて撃ったが、素早く動く標的には当たらない。
相手の弾も当たらない。
やはり、そのまま撃てば良かったのだろうか。
撃たれても恨みっこなしの「ゲーム」なのだから。

やるかやらないかの刹那での判断で思い出した事がある。
中一の時、同級生とケンカをした事がある。
今の所、人生で殴り合いのケンカをしたのは、それが最後だ。

相手を組み敷いて腹の上に座り、拳を振り上げた頂点で思った。
殴ったら相手の恨みを買い、またケンカになるかも知れない。
不毛だ。
虚しい、やめようか?

そういう理性的判断に衝動が勝った。
拳は相手の頬に向かった。
衝動に理性が加わり、拳の落下速度が遅くなる。

殴ってしまった。

急激にケンカをする意欲が薄れた。
相手は殴られた事により激昂していた。
その後は、防御しながら一方的に殴られた。
まぁ、そりゃそうだよな、と思いながら。