マリのデコマス（塗装見本）は版元の色監修待ち、他仕事は三度目の原型監修提出。
後者の監修、ちょっと面倒な事態になっています。。。
マリの画像は公開情報となり次第、もっと大きい画像を載せる予定。
仕事の原型製作に監修はつきものですが、漫画家だったり芸能人だったり版元担当者だったり、様々経験しています。
原型の出来を見て頂き、イメージと違わないか確認してもらう作業です。
一発でOKの事もありますが、大抵は原型修正という事になります。
↓は手許に残してあるフジテレビ関係のグッズの一部で、全て私が原型を作っています。
一番有名なのは、『笑っていいとも！』のタモリさんストラップかな？
最初に生産した初期型wで、現在番組で配っている物とは服の色が違うようです。
拡大画像で何の番組（映画もあり）か、見てみるのも一興かと（笑）。
随分いろいろやったので、記憶に残っていない物もあるなぁ。。。
タモリさんの場合は、デザイナーが描いた正面イラストが一枚だけあり、それを元に私が立体にしました。
横からの絵がないので、タモリさんの頭部側面形状はどんな感じか、TVでずいぶん観察してイメージをつかんでから作りました。
実物の特徴を分かっていないと、ディフォルメも出来ませんから。
これはどの原型にも言える事ですが。
そのかいあってか？、監修で原型の修正は出なかったように思います。
1999年に作ったのですが、こんなに息の長い製品になるとは思いませんでした。。（笑）
タモリさんにも気に入って頂けたのかしらん？
監修と言えば、こんな事もありました。
過去、私はキューティーハニーを二度作った事があるのですが、それぞれ監修する版元が別でした。
最初はG-PORTから出たソフビの1/6OVA版ハニー。
TVでリメイク作品が放送されていた頃です。
この場合は、アニメの制作会社である東映動画が監修となります。
私の作品はOVA版ライセンスで製作していたのですが、放送中のハニーは子供向けという事で「エロいハニーの商品はNG」と言われました。
OVAとTVでは、表現のHさ具合が随分違います。
OVAの方はハニーらしく、お色気要素も結構あったにも関わらず、セクシーなものはNGという訳です。
セクシーじゃないハニーなんて、ハニーじゃねぇじゃねえか！と憤慨しつつも（笑）、致し方なしの「大人の事情」という事でしょうか。
なるべくノーブルな感じに修正し、監修も通りましたが、周囲からはエロさが足りない等いろいろ言われ悔しい思いもしました。
版元の言う事は、例え理不尽でも絶対なのが仕事ですから、ある程度割り切っているんですがね。。
その後、随分経ってからタカラからの依頼で1/4のハニーを作る事になりました。
裸で造形し、縫製したスーツを着せるという企画です。
TVはとっくの前に放送済みだし、今度はオッパイドカーンで（笑）思う存分作れそうです。
裸ですから胸の細部もちゃんと作りましたw。
今回の監修は永井豪先生のダイナミッププロが行います。
私は可能な限り、監修を直接その場で聞いて版元と折衝するというスタンスを取っています。
その方が言葉の間違いがなく、意思疎通での齟齬がなくなるからです。
直接聞けない場合も結構あり、前者ハニーもこの例でした。
メーカー担当者と一緒に作った原型を持ち、高田馬場のダイナミックプロに伺い、永井先生の兄弟でもある専務さんに見て頂きました。
「素晴らしいプロポーションですねぇ。。。特に、この胸のラインなんか素晴らしい。。いいですねぇ。。」
ぐるりと作品を眺め「これで結構です」。
私はエッ？！と驚きました。
「どこか直すような所はありませんか？」
「ウチは原作の品位を余程穢すような作品でない限り、どんなものでもOKというスタンスです。かえっていろいろあって面白い。だから修正はありません」
なんて心が広い版元さんなんだ！と驚きました。
ダイナミックプロは監修もダイナミックでした（笑）。←既に私の持ちネタと化してますw
このような幸運な例は稀で、大抵は修正があります。
担当者次第で様々な修正があり、理不尽と感じる事もあります。
（私が同席できない監修に多い現象です）
版権窓口の他に、原作を描いた漫画家さんとのダブル、制作会社とのトリプル監修の時もあり、それぞれ意見が違っていたり。。
見た人の「イメージ」なので違って当然ですが、作る方はどれに合わせていいやらで、なかなか大変です（笑）。
間に担当者が何人も入って、伝言ゲームになるのも良くないですね。
直したら、やっぱり前の方が良かったから戻して、と言われる事もあり。。。。
これは最悪のケース。
そうそう、ダイナミックな監修のハニー、結局製品化されず試作だけで終わりました。
無念！！