再掲載。短編:現代における七つの大罪 初出20180708 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

1祖母は疑いもなく、ただただ祖父や医者という「偉いさん」言葉の言いなりになり、重要な局面で責任ある決定が自分で出来ない。

「選択せん罪」
これは
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洗濯洗剤

2理想に燃える教師は子供に「夢を持つ大切さ」を教えた。「夢を持ち続ける大切さ」を教えた。
そして「諦める大切さ」を一切教えなかった。
「完走罪」
これは
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乾燥剤

3父は意見が対立したら、反論せず引っ込めるだけだった。それが組織と思ってた。が、本当の協調性とは自分の主張が出来る人で、無批判に従うのは従順性だ。
そんな連中が堕ちるのが…
「柔軟罪」
これは
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柔軟剤

4母は子供達に期待していた。
子供達が挫折しない様に苦心した。
子供達が躓かないように、先回りして小石を拾いまくった。
そしてコケたら立ち上がれない子供達が育った。
深すぎる愛情が空回りした…
「干渉罪」
これは
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プチプチ…じゃなくて正式名称は「エアキャップ」…じゃなくて、はい、緩衝材ですね。

5姉は博愛精神旺盛で、就職も結婚もせずに世界中でボランティアに一生懸命だが、流石に紛争地帯は不味いだろう!?
分をわきまえずにどこまでも行けるって思ってたら…。
「漂泊罪」
これは
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漂白剤。うっかり、そのまま書きそうでした。

6弟は俺と姉を見てて引きこもりがちだ。ネットの世界だけは強気だが、本人は何もしない。文句ばかりで対案は示さない。こんなに若いうちから
「咆哮罪」
これは
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芳香剤。まぁ、強すぎる香水も芳香罪ですが。

7かくいう俺も、自分の体たらくを家族と教師のせいしにしてしまってるのかなあ?生来の打たれ弱さが…七転び八起きの精神で立ち上がりたい気持ちはあるんだけど…たった一度のミスが大袈裟に頭の中でリピートし、いつも過剰に痛みの波が押し寄せる。そんな俺は
「沈痛罪」
これは
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鎮痛剤。
(終わり)