「選択せん罪」
これは

洗濯洗剤
2理想に燃える教師は子供に「夢を持つ大切さ」を教えた。「夢を持ち続ける大切さ」を教えた。
そして「諦める大切さ」を一切教えなかった。
「完走罪」
これは

乾燥剤
3父は意見が対立したら、反論せず引っ込めるだけだった。それが組織と思ってた。が、本当の協調性とは自分の主張が出来る人で、無批判に従うのは従順性だ。
そんな連中が堕ちるのが…
「柔軟罪」
これは

柔軟剤
4母は子供達に期待していた。
子供達が挫折しない様に苦心した。
子供達が躓かないように、先回りして小石を拾いまくった。
そしてコケたら立ち上がれない子供達が育った。
深すぎる愛情が空回りした…
「干渉罪」
これは

プチプチ…じゃなくて正式名称は「エアキャップ」…じゃなくて、はい、緩衝材ですね。
5姉は博愛精神旺盛で、就職も結婚もせずに世界中でボランティアに一生懸命だが、流石に紛争地帯は不味いだろう!?
分をわきまえずにどこまでも行けるって思ってたら…。
「漂泊罪」
これは

漂白剤。うっかり、そのまま書きそうでした。
6弟は俺と姉を見てて引きこもりがちだ。ネットの世界だけは強気だが、本人は何もしない。文句ばかりで対案は示さない。こんなに若いうちから
「咆哮罪」
これは

芳香剤。まぁ、強すぎる香水も芳香罪ですが。
7かくいう俺も、自分の体たらくを家族と教師のせいしにしてしまってるのかなあ?生来の打たれ弱さが…七転び八起きの精神で立ち上がりたい気持ちはあるんだけど…たった一度のミスが大袈裟に頭の中でリピートし、いつも過剰に痛みの波が押し寄せる。そんな俺は
「沈痛罪」
これは

鎮痛剤。
(終わり)