第一道・了~妖!萌慎艶戯塾 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

あくまでメモなんだからね!

マンドレイク…ファンタジーの創作作品でも有名な魔法薬の頻出アイテム。
古くからヨーロッパに自生するナス科の植物で、根が二股に分かれた姿が人間に見えることが魔術と深い因縁となる。
またその根にはトリカブトと同系統のアルカロイドという有毒物質を大量に含む危険な植物とも知られ、その外見とあいまって「引き抜くと叫び声を挙げる」との伝承が生まれたとされる。
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「そう、本当はマンドレイクを引き抜いた人間が猛毒の苦しみから絶叫するのよ。
今の貴方みたいね…。」

「女…。よくも…!」

「まずは手足の痺れに、次は吐き気。
顔面蒼白から呼吸不全になったらもう助からないわ!
命が惜しかったら、大好きなミラお姉ちゃんとリングを降りなさい!」

「湖々先輩!いくらなんでも毒殺なんてやり過ぎです!
アルは私の大切な…。」

「ごめんなさい、ミラちゃん。
弟くんに恨みはないけど、私も自分を守る為に必死なの。
治美先生の手当てを受けたら問題ないわ。
あとは私がそこの一反もめん君を片付けるわ!」

「面白い…。アル殿。どちらにせよ毒に冒されたお主は足手まといばい。
姉君とともにリングを降りるばい。」

「コトー…。
わかった…。」

「アル、大丈夫だから…お姉ちゃんと治美先生の居る保健室に行こう。」

「…うん…。」
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「樫の木の様な硬い身体での防御は…。」

「痛~い!」

「タックル等の打撃には有効だろうが、ワシの投げ技には何の意味もないばい。」

「そして猛毒を含む下肢の根っこ攻撃も…。」

「いやぁ…何この格好!?
みんな前で恥ずかしいよ…。
でも…それ以上に痛い!」

「こうやって全身を密着させた関節技をガッチリ極れば、毒の根っこに刺されることもないばい。
制限時間の15分まであと少しばい。
さぁ、早くギブアップするばい。
負けを認めれば、この痛みから解放されるばい。」

「あら、降参するのは貴方じゃなくて?自分の身体に何が付着したから確かめたら?」

「こ、このニオイは…まさか!?」

「ええ、引火しやすい松ヤニよ。松ぼっくりは華道の作品の為だけじゃなかったの。
貴方が一反もめんと知ってて…全身を密着させる絞め技をかけてくるのを待ってたの。
人間の姿でも、本来布きれの貴方は、火が苦手なのは一緒のはずよ!」

「わ、わかったばい!降参ばい!」

「第一道『華道』。萌慎艶戯塾の勝利!」